お子さんを出産後、また美容師として働きたい!でも子育てとの両立やブランクが不安でなかなか踏み出せない……という元美容師のママさんは多いのではないでしょうか。
確かに美容師といえば長時間労働の仕事ゆえ、お子さんが小さいうちは復職をためらってしまいますよね。
しかし、元美容師のママは、それまで積み重ねた現場経験から、技術力やコミュニケーション能力に優れている人が多いため、実はサロンにとって必要不可欠な存在とされているのです。
そのため近年は、ママ美容師でも働きやすい環境を整えているサロンが増えてきています。
この記事では、ママ美容師としての働き方やおすすめの職場環境、復職が決まったらやるべきことなどをご紹介します。
読み終わるころにはきっと、再び美容師として生き生きと働いている自分のイメージが湧いてくることでしょう。
ママ美容師にはどんな働き方があるの?
では、実際、ママ美容師でも無理のない働き方にはどんなものがあるのでしょうか。
近年になって新しい働き方も出てきたので、美容師としての従来の働き方にとらわれず、ぜひ候補に入れてみてくださいね。
時短勤務・パート・業務委託
子育てや家事をしながら美容師に復職する場合、いきなりフルタイムで勤務するのはハードルが高いですよね。
そのため復職後は、時短勤務やパート、業務委託といった働き方から始めるのがおすすめです。
時短勤務とは正社員のまま短時間勤務する制度のことで、仕事と子育てや介護を両立しやすくするよう国が定めているものです。
もちろんフルタイムの正社員と比べ給与は少なくなります。
一方パートは有期雇用の労働契約であり、給与は時給です。
サロンによっては週3日、1日3時間程度から働けるところもあります。
復職してしばらくは時短勤務やパートで働くとしても、お子さんが大きくなったらフルタイム正社員として働きたい、といった思いがあれば面接時に伝えてみましょう。
積極的に採用してくれるかもしれません。
その他に業務委託という働き方もあります。
これはサロン側で集客や在庫管理などの運営を行い、美容師は業務を委託される形で個人事業主(フリーランス)として働くというものです。
時間の融通が利き、完全歩合制のため効率良く稼ぐことができます。
しかしその分売上がなければ収入もなく、社会保険は個人負担になるといったデメリットもあります。
業務委託美容師についてはこちらの記事でも開設しています。
参考記事:フリーランス美容師の働き方とは?気になる年収やメリットも紹介!
アシスタントから始める
ママ美容師として復職したときの不安の一つに、美容師としてのブランクがありますよね。
その場合はアシスタントから再スタートするという方法もあります。
アシスタントの時点で離職した方はもちろん、スタイリストの経験もあるけれどブランクが長くて不安……という方も、アシスタントとしてスタイリストをサポートしながら働いているうちに、美容師としての技術や勘を徐々に取り戻すことができるでしょう。
カット専門店・カラー専門店・キッズサロン
美容師免許が生かせるところは普通のサロンだけではありません。
カット専門店やカラー専門店、キッズサロンなども候補に入れてみてはいかがでしょうか。
これらのお店であれば予約制度や指名制度などが少ないため、お子さんの体調不良などでお客様やスタッフに迷惑をかけることは、普通のサロンに比べると少なくて済みそうです。
またブランクが長く技術力に不安がある方も、専門店であればそのお店が特化している技術の習得に集中できるため、技術力の向上を図ることができます。
キッズサロンはまさにママ美容師の腕の見せ所です!子どもの扱いに慣れているため、カットされるお子さんがぐずったときなど、ママ美容師は重宝されること間違いなしです。
福祉美容師
福祉美容師とは、お年寄りで介護を必要とする人や、障害や病気があり美容院に行くことが難しい人のもとを訪れ、その場で施術する美容師のことです。
施術の日時は、利用者や利用者が入居している介護施設との話し合いで決まります。
そのため土日祝日でも休みやすく短時間勤務も可能なため、ママ美容師でも働きやすいと言えるでしょう。
子育てと美容師を両立しやすい職場環境とは
ママ美容師として復職するなら、子育てと両立しやすい職場で働くのが理想ですよね。
子育てはハプニングの連続ですが、だからといって「子どもがいるからお客様やスタッフに迷惑をかけても仕方がない」という考えはやめましょう。
ここではママ美容師でも子育てと両立しやすい職場環境をご紹介します。
時短勤務・パートOK
フルタイム勤務も不可能なわけではありませんが、仕事と子育ての両立に慣れるまでは時短勤務かパート勤務がおすすめです。
夕方には仕事が終わるため、余裕を持ってお子さんを園に迎えに行ったり、夕食の準備をしたりすることができます。時短勤務やパート勤務だとこのように家事や育児の時間を確保できるため、心と体にゆとりを持って生活することができるでしょう。
子育てに理解があり、フォローし合える
すでにママ美容師が在籍している職場だと、お子さんの体調不良で休んだり早退したりしてもお互い様なため、肩身が狭くならず、かつフォローし合いながら気持ちよく働けます。
同じママ美容師として、仕事のことだけでなく子育てのことも相談し合えるので、お互い心強い存在になるでしょう。
シフトの融通が利く、日曜定休
お子さんの参観日や運動会といった行事はできる限り見に行きたいですよね。
その場合はなるべくシフトの融通が利くサロンを選びましょう。
とはいえ行事はサロンが忙しい土日にあることが多く、頻繁に休ませてもらうのは申し訳ないと感じるかもしれません。
そんな方は日曜定休のサロンを探してみましょう。
日曜日は他のスタッフも休みなので、日曜日の行事にも心置きなく参加できます。
園から近い
子どもは急に熱を出したり、体調を崩したりすることがよくありますよね。
そうしたお子さんの体調不良でお迎え要請が来たときのために、園から近いサロンを選ぶのも一つの手です。
職場と園が近ければ、子どもを迎えに行くまでのタイムロスを抑えられ、お客様やスタッフにかける迷惑も最小限で済みます。
復職が決まったらやること
いざ復職が決まると嬉しい反面、本当に仕事と子育てを両立できるのか不安になってくるママも多いでしょう。
そこで復職が決まったらやるべきことをまとめてみました。
1日のタイムテーブルを作る
復職後の生活を具体的にイメージするためには、お子さんを園に預けて働く日のタイムテーブルを作ってみるのがおすすめです。
出勤時間から逆算して、自分が起きる時間や朝食準備、身支度などにかかる時間、園に迎えに行ってから寝るまでのスケジュールなどを書き出してみましょう。
復職後の生活が具体的にイメージでき、漠然とした不安は少なくなるはずです。
子どもが体調不良になったときの対応や預け先を決める
子どもは突然熱を出したり体調を崩したりします。そんなときに焦らなくて済むよう、事前に対応や預け先を決めておきましょう。
ママとパパが交代で休んだりお迎えに行ったりするのがベストですが、難しい場合も出てくるかもしれません。
そんなときのために祖父母に協力をお願いしておいたり、病児保育に登録しておいたりすれば、いざというときにも安心です。
必要であれば子どもの送迎を祖父母やファミサポに頼む
もしフルタイムで働くことになった場合、お子さんのお迎えの時間に間に合わない日も出てくるかもしれません。そんなときのために祖父母やファミリーサポートセンター(以下ファミサポ)などに事前に協力を要請しておきましょう。
ファミサポに関しては登録作業や条件の合うサポーターさん探し、サポーターさんとの打ち合わせなどがあるため、実際に利用できるようになるまでは数週間〜1カ月程度かかると考えておいた方が良いでしょう。そのためファミサポを利用する予定のある方は、復職が決まったらすぐに登録しておくことをおすすめします。
まとめ
今回はママ美容師としての働き方やおすすめの職場環境、復職が決まったらやるべきことをご紹介しました。
「子育てしながらの復職は不安だけど、もう一度働いてみたいな……」と思っているママさん、ぜひ美容師としての道を諦めず、自分に合った働き方や職場を探してみてください。
あなたがご家庭以外に自分の居場所を見つけ、生き生きと働く姿を見せることは、お子さんやご家族の笑顔にも繋がるはずです。
あなたがまた美容師として自分らしく活躍できることを願っています!