美容師がフリーランスで働くメリットとデメリットを紹介します

最近、フリーランスで働く美容師が増加しており、業界で注目を集めています。

「フリーランス美容師」とは、「個人事業主」として働く美容師のことで、業務委託サロンや面貸しサロンと契約して働く美容師のことを指します。中でも特に最近は、「業務委託サロン」で働くフリーランス美容師が増えてきました。

今回の記事では、業務委託サロンでフリーランスとして働く際に、知っておくべき情報を紹介していきます。

1.独立とフリーランスの違い

まず、「フリーランスって何?独立とどう違うの?」という疑問について簡単に説明します。

「独立」と「フリーランス」の一番の違いは、自分の店舗を持つか持たないかです。

美容業界では一般的に自身が店舗を持つ(開業する)ことを「独立」と呼ぶことが多いです。「フリーランス」もサロンの雇用から外れるという意味では独立とも言えるのですが、この記事では区別するため、自分で店舗を持っていない美容師を「フリーランス」と呼ぶようにします。

独立 フリーランス
自分の店舗を持つ 自分の店舗は持たない

店舗を持って独立する場合、はじめに開業のために資金が必要になります。一般的に、サロンを開業するには500万〜1000万円程度と言われており、国や銀行から資金調達をしたり、自己資金を用意するなどして、開業資金を準備しなければいけません。

それに対し、フリーランスの場合だと開業資金の準備は必要ありません。働くサロンさえ決まればすぐに仕事をはじめられます。

しかし、フリーランスにもリスクやデメリットがあります。独立前に正しい情報を仕入れ、準備をしておくことが大切です。

フリーランスとして働く際に知っておくべきメリットとデメリットを紹介していきます。

 

2.美容師がフリーランスとして働くメリット・デメリット

フリーランスの美容師として働くときの、メリット・デメリットを紹介します。

フリーランスとして働きたい!というかたは、メリットとデメリットの両方をしっかり理解した上で、自分に合っている働き方かどうかを事前に考えることが大切です。

フリーランスの美容師が働くサロンには2つの形態があります。

「業務委託サロン」と「面貸しサロン」です。

面貸しサロンで働く美容師の多くは、「開業前の準備期間として短期間だけ働く」という人が多く長期的にフリーランスとして働いていこうという方は、業務委託サロンを選択するケースが多いです。

ここでは、「業務委託サロン」で働くときのお話を中心に説明していきます。

メリット

①個人の売上で収入が決まるため稼ぎやすい

収入は基本的に個人の売上によって決まります。つまり、売上が上げれば、上がった分だけ収入が増えるというわけです。

売上に対する還元率が高いので、一般サロンと比べるとフリーランスの方が収入は高くなります。

高いモチベーションで仕事を続けることができるでしょう。

 

②勤務時間を比較的自由に選択できる

早番・遅番・通しなどのシフト制で勤務が決まるサロンが多いです。土日祝の休みなども比較的自由に決めることができるので、プライベートの時間が確保できることはフリーランスの魅力の1つと言えます。

子育てをしながら美容師として働いたり、美容師をしながら他の仕事に挑戦することも可能です。

 

③マンツーマン接客ができる

アシスタントを使わずにご来店から退店までのすべてを一人で施術することで、お客様との距離が近くなり親密な関係を築きやすくなります。

1対1で丁寧な接客ができるので、顧客の固定化やリピーターの増加につながる良い循環が生まれます。

 

④職場の人間関係がシンプル

美容室で働く場合、高い確率で直面する悩みとして「人間関係」があります。その多くはスタッフ同士の人間関係です。

その点、フリーランスの場合はお客様以外の人と深く関わることはありません。

これは一概にメリットとは言い切れませんが、人間関係で悩む機会は減ることが多いです。

 

デメリット

①固定給がない

フリーランスの場合、毎月決まった固定給というものはありません。そのため、もしも売上が上がらなければ収入も減ってしまいます。

例えば、体調を崩してしまい出勤ができなくなったり、集客がうまくいかなかった時は、収入が得られない可能性があります。

これは、フリーランスで働くデメリットの1つです。

②客単価をあげる取り組みが必要

フリーランスが働く業務委託サロンの多くは、集客のために低単価の価格設定をしています。

客単価をあげるためには、美容師個人の実力と努力が必要になります。

サロン側が単価を上げやすいメニューにしているかどうかも重要な要素の1つです。

 

③確定申告を個人でおこなう必要がある

確定申告などの、税金や保険に関する手続きを自分で行わなければなりません。

確定申告を見越して1年間の帳簿をつけたり、収入と収支の記録などは、サロンワーク以外の時間で行わないといけません。

 

④教育環境がない

フリーランスが働く大半のサロンには教育環境がありません。

新しい商材や情報、技術、流行りのスタイルなどは自分で勉強する必要があります。

 

3.フリーランスで働く美容師の収入

フリーランスとなった美容師がどのくらい稼げるようになるかをシュミレーションしてみます。集客数や労働環境によって収入が変動するので、目安として参考にしていただきたいと思います。

収入の仕組み

まず、フリーランスが働く可能性のある「面貸し」と「委託サロン」の特徴をまとめます。

委託サロン 面貸し
料金設定 美容室の設定料金に従う

※自分の顧客のみ設定できるサロンもある

自分で設定する
還元率 一般サロンより高い

平均は40~50%

一般サロン・業務委託サロンより高い

平均60%以上

還元率の目安と月給シミュレーション

今回は、業務委託サロンで働くフリーランスを想定しシミュレーションを行います。

(例) カット+カラーを合わせ客単価¥5,000・還元率は40%のサロンの場合。

まず、1人あたりの報酬は、¥5,000の40%で2,000円になります。

この金額が基本で、あとはお客様をどれだけ効率よく入客できるかによって売上かわります。

例えば1日10時間勤務で8名入客したとして、 2,000円×8名=16,000円が1日に稼ぐ報酬となります。

仮に24日出勤だとすると16,000円×24日=384,000円/192名が報酬となります。

上記の場合だと、客単価5,000円のサロンで、月192名入客できれば、月384,000円稼げることになります。サロンに雇用されて働くスタイリストと比べると、比較的高い方ではないでしょうか?

※今回のシミュレーションは、フリーのお客様にのみ入客した場合を想定しています。

指名のお客様が増えれば還元率が上がるため、客単価も上がり収入が増えることになります。

 

4.サロンが行う集客以外に美容師が個人でもできる集客方法

フリーランスとして働いていく上では、個人でどれだけ集客できるかがとても重要です。

売上が収入に直結するので、個人でも集客できればそれだけ収入が増えることにつながります。

ここでは、効果的に集客する方法を紹介します。

Instagramでスタイル発信

フリーランスで働く美容師の方には、SNSで情報発信することをおすすめします。特に、女性の利用者が多く、写真や動画の投稿に特化したSNSであるInstagramは多くの美容師が活用しています。

自分が得意なヘアスタイルやヘアアレンジを写真や動画で投稿できるので、「投稿を見た人がスタイルを気に入ってお客様になる」という可能性は十分にありますし、事実そのようなケースは少なくありません。

最近ではInstagramのハッシュタグで検索する人も増えてきているので、ハッシュタグをうまく使うことで集客につながりやすくなります。

また、SNSの場合は自ら発信するだけではなく、お客様に自身のスタイル写真を投稿してもらうことがとても効果的です。

お客様の投稿をきっかけに友人の紹介が起こることもあるので、施術後にSNS用の写真を撮影するなどして、投稿してもらいやすい工夫をしていきましょう。

 

広告媒体を使う

現在、美容業界でさまざまな広告媒体がありますが、個人で広告媒体を使う場合は成果報酬型を使うのがおすすめです。

中でも特におすすめなのが「minimo」というサービスです。

成果報酬型の中でも予約手数料が安く、スタイリストが個人名で登録できてお客様とつながることができるので、フリーランス美容師にとってはぴったりのサービスだと言えるでしょう。

テレビCMの効果もあり、どんどん利用者数が増加しており、美容師とお客様をマッチングするプラットホームとして認知を広めているサービスです。

 

リアル集客を行う

ここで言うリアル集客というのは、路上で行うモデルハントではなく、人の集まる場所で自分の顔を売ることを指します。

例えば、地域に根付いた飲食店などでいろんな人と仲良くなったり、人が集まるイベントで名刺を配ったり、地道に地域の仲間を増やしていくことが大切です。

より多くの人と地道に信頼関係を築いていくことが、集客や紹介につながっていくでしょう。

 

徹底的に差別化する

他者が真似できないような、徹底的に差別化されたサービスを提供することができれば、確実に集客につながります。

例えば「旅人美容師」など、取り組み自体が珍しいものは見つけてもらいやすく、一気に有名になる可能性を秘めています。

他にも「訪問美容」のように、競合が少ないニッチな層にアプローチするサービスを行うことも差別化になります。地域性なども踏まえてニーズのあるものであれば集客につながります。

 

5.委託サロンの選び方

委託サロンの選び方は大きく2つにわかれます。

  1. 収入を重視する
  2. ライフスタイルを重視する

このどちらをより重視するかによって、選ぶサロンの条件が変わります。

収入を重視する場合に注目すべき条件

フリーランスになって、今よりも高い収入を得たい!と考えている方は、以下の条件に注目してください。

  • 集客が強いサロンであるか?
  • 数多く入客ができるサロンであるか?
  • お客さんのかけもちができるサロンであるか?
  • 単価を上げやすいメニュー展開をしているサロンであるか?
  • 還元率が高いサロンであるか?

ライフスタイルを重視する場合に注目すべき条件

プライベートの時間や家族と過ごす時間などのライフスタイルを重視するかたは以下の条件に注目してください。

  • 休日数や土日祝のシフトが選べるサロンであるか?
  • 休日の希望を聞いてもらいやすいサロンであるか?
  • 早番、遅番などシフトの整ったサロンであるか?
  • シフトの希望が通りやすいサロンであるか?

6.まとめ

フリーランスの美容師として働くために必要な情報を掲載してきました。

フリーランスとして働くとなると、どのようなサロンを選ぶかがとても重要になってきます。

  • 高い収入を目指してフリーランスになったものの、集客に弱いサロンだったために思ったよりも収入が伸びない。
  • 自由なライフスタイルを送りたくてフリーランスになったものの、サロンに人が足りておらず希望の休みがとれない。

などにならないためにも、事前の情報収集が非常に重要です。

自分にあったサロンを探すためには、プロの力を借りることもオススメです。

豊富な知識と情報をもった美容の求人・採用の専門家からアドバイスをもらうことで、理想の働き方に近づくことができるでしょう。

フリーランスの美容師として働きたいかたの相談や求人サロン紹介などはこちらでおこなっています。

もしも何か気なることがあるかたはお気軽にご相談ください。

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