美容師はブランクがあっても復帰できる?

美容師の中には結婚や出産・育児といったライフイベントをきっかけに一度仕事を退職、あるいは休職し、プライベートが落ち着いてから再び美容師として働く方もいらっしゃいます。
また、美容師以外のキャリアを選択して別業界へ転職したあと、再び美容師に復帰する方もいるでしょう。

しかしブランクのある美容師さんの場合、「再就職したいけれど期間が空いてしまって不安」という悩みを抱えているケースが少なくありません。

そこで本記事では、ブランクを経た美容師が復帰する方法や働きやすいサロンの選び方などを紹介します。
よくある質問やお悩みに対しても解説していますので、ぜひ参考にしてくださいね。

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ブランクがある美容師のよくあるお悩み

頑張って取得した美容師免許があるのに、一度現場から離れたからといって美容師の仕事を諦めるのはもったいないですよね。

一方で、再就職にあたってさまざまな障害や不安があるのも事実。
美容師免許を持っていながら現在は美容師として働いていない『休眠美容師』は50万人〜75万人ほどいると推定されています。

まずは、退職してから一定の期間が経った美容師さんの多くが抱えている2つの代表的なお悩みを紹介します。

 

1.就職先はあるか?

特に多いお悩みといえば、「今の年齢から雇ってもらえるかな?」「家事や育児をしながら働けるサロンはあるの?」など、ブランクのある美容師でも就職できるサロンやワークライフバランスをとれるサロンがあるのかという不安。

結論、再就職のハードルは低いです。
店舗数が増加する一方、人材は不足傾向にある美容業界はいわゆる“売り手市場”。
たとえブランクがあっても基礎的な技術や実務経験のある美容師は即戦力になるため、重宝されます。
国家資格とスキルがあれば、再就職先が見つからないケースはほとんどありません。

また、女性オーナーのサロンや育児中の先輩美容師がいるサロンはブランク明けでも働きやすいでしょう。
サロン選びのポイントについては記事の後半でお伝えしていますので、そちらも合わせてご覧ください。

 

2.技術の勘を取り戻せるか?

しばらくハサミを触っていないと技術面での不安があるでしょう。

ブランクのある美容師を求めているサロンの多くは、スキル面でのサポート制度が整っています。
新卒のアシスタントであっても1ヶ月目にはシャンプー・2ヶ月目にはブロー・3ヶ月目にはカラーのサポート…とスキルアップしたのち、スタイリストに技術の確認をしてもらいながら入客しますよね。
先輩美容師のサポートを受けながらサービスを提供できるので安心してください。

経験者なら3ヶ月〜6ヶ月もあれば美容師の技術の勘を取り戻せます。
頭では忘れていたとしても、腕は技術を覚えているものです。

「もともとスタイリストだったけれど、復帰後すぐにお客様の対応をするのは不安」という方は、アシスタントからの再スタートでもOKなケースも。
また、いきなりサロンでフルタイム勤務するのではなく、時短勤務や派遣の仕事から再開して徐々に慣れていくのもひとつの方法です。

 

3.ブランクは何年まで?年齢制限は?

1年〜2年だけ現場を離れた美容師もいれば、5年以上のブランクを経て再就職を目指す方もいるでしょう。
求人を出しているサロンの半分以上はブランクのある美容師を募集しており、10年以上期間が空いた方でも就職できるサロンもあります。

また、ブランクの期間と同じく気になるのが年齢ですが、20代〜40代であれば復帰は難しくありません。
むしろ年齢を重ねている美容師ほど同年代のお客様がつきやすくなるというメリットも。
お客様の年齢層が比較的高いサロンを選んで応募するといいでしょう。

一方、「40代定年説」が囁かれている美容師という職業においては50代以上の求人が限られています。
通常のサロンへの再就職が難しい場合は、訪問美容師・福祉美容師やカツラ専門店など視野を広げて就職先を探してみてはいかがでしょうか。

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ブランクのある美容師が再就職する方法

ブランクの溝を埋められるかどうかは自分の努力次第。
続いてスムーズな職場復帰のためにできることや働きやすくなるコツなどを解説します。

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講習や勉強会でスキルを磨く

経験者ではありますが、ブランクがあるなら初心に返って基本的な内容からおさらいすることが大切です。
マネキンを使って練習したり、雑誌やSNSでトレンドを勉強したり、復帰前にスキルを磨いておきましょう。

再就職してからだと営業時間外に練習をすることになり、時間の確保が難しくなります。
事前に技術の講習を受けにいく、カットスクールに通う、プロのセミナーを受講するなどの準備が必要です。
自分に足りない技術や不安な要素を判断して勉強してください。

講習や勉強会に行くと、技術面はもちろん、移り変わりの激しい美容業界の現在の流行も学べます。
お客様からの注文や使用する薬剤などについて理解できる状態にしておきましょう。

 

アシスタントから復帰する

スタイリストとして完全に復帰するのが不安なら、アシスタントとして働くのがおすすめです。
先輩スタイリストの接客や立ち振る舞いを間近で観察しながら勘を取り戻していくのが◎
サロン全体の動きや業務の流れを把握して仕事に慣れてからスタイリストデビューする働き方もありますよ。

また、無理にスタイリストを目指さずにアシスタントとしてサポートに徹して働く方法もあります。

 

見た目に気を遣う

美容を扱う美容師という職業においては、お客様のお手本になれるように見た目にも気を遣わなければなりません。
再就職するにあたって、外見もひとつの判断基準になります。
ヘアスタイルはもちろん、メイクやファッションも意識する必要があるでしょう。

以前働いていたサロンと違うサロンに応募する場合は、そのサロンのコンセプトや空気感にあった見た目に寄せるのがポイント。
どれだけオシャレでもサロンの方向性や客層のイメージと違えば面接で落ちる可能性があるので気をつけてください。

 

ブランク明けの先輩美容師に相談する

ブランクがあった先輩美容師さんやママ美容師さんなど、同じ境遇の方の状況を聞いたり、悩みを相談したりするのも◎
復帰後の状況をイメージしやすく、実体験に基づいた具体的なアドバイスをもらえます。

就職活動のコツや再び働き始めてから困ったこと、仕事と家庭との両立方法などを復職前に確認しておくと安心です。

 

ブランクがある美容師のサロン選びのポイント

再就職の準備が整ったら、いよいよサロン探し→応募の段階へ。

ブランクがあっても働きやすいサロンの目印は、「ブランクOK」「ママさん歓迎」「年齢不問」「時短勤務可」などのキーワードです。
このようなサロンには積極的に応募や見学をしてみましょう。
また、面接では気になる質問や条件のすり合わせはきちんと行うことが重要です。

最後に、サロン選びのポイントを解説します。

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研修・教育制度がある

ブランクによるスキルの衰えが気になる方は、研修制度が充実しているサロンがおすすめ。
きちんとした教育カリキュラムがある人材育成に力を入れているサロンなら、ブランク明けでも安心です。

サロンによっては、最初のうちはベーシックなカットとカラーにのみ特化して任せてもらえるなど、技術面でのハードルを下げる仕組みもあります。
一定のトレーニングを受けられる環境なら復帰しやすいですね。

 

時短勤務やパート勤務ができる

家庭との両立や体力的な不安などのため、もともとの正社員雇用やフルタイム勤務ではなく、パート雇用や時短勤務を望んでいる方もいるでしょう。

労働時間や勤務日に融通が効きやすい雇用形態だと、復帰後も育児などと両立しながら無理なく働けます。
子育てが落ち着くまではパートで、余裕が出てきてからは正社員に復帰してキャリアアップを目指せる…など柔軟な職場だとよりいいですね。

子どもが生まれると子どものケガや病気、学校の行事など想定外の事態が起こるため、中抜けや有給休暇、土日休みなどを積極的に利用できるサロンも◎
完全予約制のサロンや託児所が併設されているサロン、営業時間が18時までなど早めに閉店するサロンもあります。
ライフスタイルに合わせた働き方ができる職場を選んでください。

 

復帰支援制度やリターン制度がある

サロンによっては一度退職・休職した美容師に対し、職場復帰の支援が行われているケースも。
人手不足のサロン側にとって美容師がいなくなることは痛手になるため、完全な離職を防ぐ目的でお店独自のサポートシステムが用意されています。

例えば、産休・育休中の各種手当や扶養手当があるサロン、副業OKのサロン、早退OKのサロン。
託児所完備のサロンなら不足の事態が起きても早退せずにすみ、他のスタッフや指名のお客様に迷惑をかけることがありません。

 

ブランク明けの美容師が働いている

本当に家庭と仕事の両立に理解のあるサロンかどうかは、「過去にブランクのある美容師が就職しているか?」で判断できます。
前例となる採用実績があれば、再就職や時短勤務などに理解が得やすいでしょう。

平均年齢を確認したり、先輩美容師に話を聞いたりして、働きやすい環境があるかどうか要チェックです。

 

まとめ

一度美容師の職を離れてから何年かのブランクがあると、復帰するまでの準備や再就職先選びが非常に重要になります。
美容業界においてはブランクがある美容師でもニーズが高く、支援制度が整っているサロンも少なくありません。

美容師人生を長く続けるためにも、自分に合った働き方を選べるサロン・ライフステージによって働き方を調整できるサロンを探しましょう。

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