美容室で「カラーリスト」という肩書きを持ち働く人をご存知でしょうか?
「ヘアカラーを専門としている人」のことをカラーリストと呼びますが、このカラーリストが従来の「アシスタント」に変わる新しい役職の1つとして注目を集めているんです。
その背景にあるのは、カラー市場の規模が徐々に拡大していることです。
出典:日本ヘアカラー工業会
ヘアカラーは幅広い年齢に需要があります。
若い世代だと、「外国人風カラー」や「グラデーションカラー」など、明るいカラーが人気ですし、中高年層になると「白髪染め」や「若返り」など自然な若さを醸し出すカラーが求められます。
また、カットほど高度な技術を必要としないので、塗布の方法やカラーの作り方を覚えることに時間があまりかからないことも人気となっている理由の1つでしょう。
この記事では、そんな近年増えつつあるカラーリストについて仕事の内容や情報をまとめました。
カラーリストってなに?どんな仕事?
カラーリストの仕事について整理をしておくと、
ヘアカラーの専門家
をカラーリストと呼びます。
カット&カラーの両方をおこなう「スタイリスト」とは違い、「カラー」だけに特化していることが特徴です。
サロンによってはスタイリストデビュー前のアシスタントを「カラーリスト」と呼び、単純なカラーの施術をおこなっている場合もあります。
そのような場合でもカラーに特化した技術を持っていればカラーリストに該当します。
特に、最近のトレンドとして、「外国人風カラー」「ハイライト」「グラデーションカラー」など、カラーの技術も高度化してきており、カラーの施術が上手なサロンと苦手なサロンで違いがでてくるようになってきました。
また、「カラー専門店」と呼ばれる店舗も増えてきました。
カラー専門店は主に「白髪染め」や「ワンカラー」を専門に扱っており、低価格でホームカラー以上の仕上りになることから徐々に注目を集めています。
カラー専門店で働く場合、「カットの技術は不要」であるため、ブランクのある美容師でも簡単に働くことができます。
カラーリストの仕事
カラーリストの仕事はお客様のカラーに関すること全般です。
具体的にいうと、
- カウンセリング
- 提案
- 調合
- 施術
- 接客
などが求められます。
中でも、カウンセリングと提案はお客様が特にカラーリストに相談したいところです。
雑誌やInstagramの写真を見て、瞬時に色の調合やお客様の髪質に合わせた施術方法を考えなければなりません。
いかに、お客様の要望に合わせたカラーを施術できるか。
また、必要とされていることを察知して、カラーの提案ができるかどうか。
このような点が、カラーリストとして人気になれるかどうかの境目になるでしょう。
アシスタントからカラーリストへ役割が変化していきている美容業界
スタイリストを目指す美容師の中に「カラーリスト」として肩書きを持っている場合もあります。
カラーリストとしてお客様を接客しながらカットの練習も続けている段階です。
従来のアシスタントはシャンプーやケアなどのフォローが中心でした。
そこで、カラーリストをアシスタントとスタイリストの間のような位置付けて、簡単なカラーなら一人で施術できる状態になった人をカラーリストと呼んでいます。
このようなサロンのカラーリストはあくまでスタイリストの手伝いというポジションです。
カラーを強みとしているサロンにはプロフェッショナルがいる
アシスタントとしてのカラーリストではなく、一人のプロフェッショナルとしてカラーリストを置いているサロンもあります。
カラーの専門店などにいるカラーリストはその例でしょう。
「グラデーションカラー専門店」
「ハイライトカラー専門店」
「外国人風カラー専門店」
などのように、特定の技術に特化したサロンもあります。
そのようなサロンの生命線はカラーの技術です。
お客さんは「ここでしかできないカラー」を求めてお店にやってくるため、カラーリストに求められる技術も高度なものになってきます。
カラーリストはスタイリストと同じぐらいの提案力が求められます。
カラーのプロフェッショナルになりたい!という方は専門店に勤め力をつけることも一つの方法です。
白髪染め市場に注目が集まり増えつつある「カラー専門店」
これまでは白髪染めをしようと思うと、
- ホームカラー
- サロンカラー
の2つの専門店しかありませんでした。
ホームカラーは安くできる反面、失敗やムラができてしまう可能性がある。
サロンカラーはプロが施術するため失敗の可能性は低いものの、白髪染めを目的とすると割高になってしまう。
というデメリットがそれぞれありました。
そこで、近年注目されているのが第三のカラーと呼ばれる「カラー専門店」です。
主婦層をターゲットとしているため、アクセスの良い商業施設等に入店していることが多いことが特徴です。
1000円代〜2000円代という低価格でカラーをすることができ、一人当たりの施術時間も20分〜40分ほどと短く、手軽に通えるサロンが多いです。
このようなカラー専門店は、カットの技術は不要であるため美容師免許をもってさえ入ればだれでもすぐに働くことができます。
一度現場を離れた休眠美容師の働き口としても注目を集めています。
海外では確率されているカラーリストというポジション
日本ではまだあまり馴染みのないカラーリストですが、実は海外では美容室に必須のポジションとして確率されています。
国によって事情は違いますが、様々な髪質を持った多種多様な人が来店する海外のサロンでは、カラーへの対応が非常に高度な技術となります。
そのため、カラーのことだけを研究し追求するカラーの専門家を店に置いておかないと対応が間に合わなくなるのです。
もちろん、日本人も髪質は一人一人違います。
同じカラーをしても、もとの髪色の特性や太さ・質感をしっかりと理解してカラーをしないといけません。
徐々に増えているカラーリストは今後、日本でも多くのサロンで見られるようになるかもしれません。
カラーリストの勤務条件
カラーリストの勤務条件や給与面について参考となる情報を記載していきます。
※本データは、本サイト運営企業の「キレイビズ」に掲載されている10000店のサロンデータを参考としています。
アシスタント待遇の場合
アシスタントを「カラーリスト」と定義しているサロン場合、給与の水準は18〜23万円ほどが相場となります。
アシスタントとしての給料+αでカラーリストとしての手当や収入といったイメージです。
もちろん、カラーリストとして成長し、一人前になればスタイリストと同程度の水準にあがるというサロンがほとんどです。
まずは、カウンセリングから施術までを一人でこなせるだけの技術を経験をみにつけることが求められています。
スタイリスト待遇の場合
カラー専門店等でカラーリストをスタイリストと同程度の待遇にしている場合、給与の水準は25〜40万円ほどとなります。
幅がかなり広いですが、これはサロンの特徴によってことなるためです。
カラーを売りにしているサロンはカラーリストの給料は高くなります。
カラーとカットの両方ができるスタイリストを求めているサロンでは、スタイリストと同じか少し低いぐらいの給与水準となります。
カラーリストになるために
カラーリストになるために必要な資格は「美容師免許」です。
そのほかに特別な資格は必要ありませんが、様々な企業がカラー専門の教育研修制度を出しているので活用してみることも一つの方法です。
ヘアカラリスト検定
日本ヘアカラー協会が発行する「ヘアカラリスト検定」という資格があります。
国家試験を持つ美容師や理容師に向けた、ヘアカラーのレベルアップのための専門知識、技術を取得するための検定です。
出典:ヘアカラリスト検定
パーソナルカラリスト検定
「パーソナルカラリスト検定」は日本カラリスト協会の発行する、色彩知識と配色調和を身につけるための資格試験です。
ヘアカラーだけでなく、ファッションやインテリアなどの業種でも受講されている検定で「色」についての知識を深めることが出来ます。
この検定は美容師の養成スクールでも取得を進められることもあります。
出典:日本カラリスト協会
まとめ
いかがでしたか?
カラーリストについての基礎知識や給与水準等をまとめていきました。
- 美容師として新しい技術の取得を目指すかた。
- アシスタントとして自分の武器を身に付けたいかた。
- カラーの専門家としてプロフェッショナルを目指すかた。
カラーリストという選択も一つ考えみてはいかがでしょう。
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