美容業界のIT活用|サロンのデジタル化はどう進んでいるのか?

2021年4月21日に注目のニュースが出ました。

IT企業の世界的企業「Amazon」がヘアサロンをロンドンにオープンするというニュースです。

英Amazonは、ARなどの最新技術と、売れ筋のヘアケア製品を体験できるショーケースとなる美容室「Amazon Salon」をロンドンにオープンする。

Amazon Salonでは、ARを利用したバーチャル・ヘアカラーを体験できるほか、施術中はFireタブレットでさまざまなエンタメを楽しめる。「クリエイティブ・エリア」で新しいヘアスタイルを撮影することもできる。

引用:「Amazon、ヘアサロンをオープン。ロンドンに

ニュース記事によると、ARなどの最新技術を駆使し、Amazonで販売している商品を店舗で体験できるという内容のようです。

Amazonの商品を実際に店舗で手に取り体験してもらう。
一方で、ヘアカラー商品など、ネット購入では仕上がりが分からないものや、商品のバリエーションが多いものはARを使い、仕上がりイメージを確認できるようにする。

「体験できる」というリアルのメリットと、デジタルのメリットを合わせた革新的なサロンになりそうです。

日本にも出店されるのかは未定ですが、美容業界もIT化の動きは進むことでしょう。

 

この記事では、「美容業界のIT化」をテーマに、どのようなものがリリースされているのか?いくつか注目すべき動きを紹介していきたいと思います。

デジタルで取得できるデータを活用した新しいサービス

良くも悪くも、デジタルのメリットの1つ顧客の行動データを監視できる点にあります。
実際に、GAFA(Google/Apple/Facebook/Amazon)に代表されるITインフラを提供している企業は収益の大部分を「顧客1人1人の行動データに合わせて、最適な広告が表示される」というシステムを活用した「広告収入」から得ています。

・Amazonで商品を購入したら、「このような商品を探していませんか?」と似たような商品を勧められる。
・Googleで調べ物をしていたら、同じようなジャンルの広告がSNSにも表示された

といった経験はありませんか?

これらは、プラットフォームが取得している膨大な行動データをAIが分析し、「この人は今、何に興味を持っているか?」を導き出すことで実現可能となっています。
行動データが取得されていることに関しては、世界中で様々な動きがあり賛否両論ありますが、デジタルの世界では行動の履歴が簡単に見ることができ、サービス提供者側からすると大きなメリットとなります。

その技術を美容業界で活かしているのが次に紹介する2つのサービスです。

 

Optune

「Optune」は、資生堂社が提供しているサービスの1つで、AI・人工知能が肌コンディションに合わせて美容液を配合し、今のお肌に必要なケアが自動で排出されるというものです。

資生堂のもつ化粧品のデータやお肌の管理に関するデータを自動で取得し、利用者にとって一番最適なものが提供されるという画期的な商品として注目を集めました。

参照:Optune | 資生堂

・化粧品のサブスク販売
・パーソナライズドコスメ
・大手のD2Cへの取り組み

といったキーワードで注目を集めた一方で、サービス自体は1年ほどで終了。
現在、ホームページにはサービス終了の案内が表示されています。

終了した理由は公式発表されていないため分かりませんが、今のサイトにもどのようなサービスを提供していたのか見ることができるため、興味のある人は訪問してみると参考になると思います。

FiNC

「Finc」は、AI・人工知能が健康維持やダイエットのアドバイスをしてくれる健康管理アプリです。
美容業界でのAI・人工知能の活用を調べていくと、その代表的な活用事例として挙げられるほど、成長しているサービスになりつつあります。

参照:FiNC(フィンク)カラダのすべてを、ひとつのアプリで。

運動履歴や体系などを管理しつつ、最先端の人工知能が、利用者に合わせた美容・健康メニューを厳選して紹介していきます。

スマホに内蔵されている歩数計を活用し、毎日どれくらい歩いているのかを自動的に記録していく機能があります。
一日の睡眠時間や食事内容、体重といったデータを蓄積する機能
AIがデータを踏まえた上での「ダイエットに最適な食事メニュー」を提案する機能
などが盛り込まれています。

 

美容室のデジタル化のトレンド

さて、ここまで新しいサービスを紹介していきましたが、では、サロンではどのようなデジタル化の取り組みが進んでいるのでしょうか?

電子マネー決済の導入

まず、最も普及していると感じるのは、電子マネー決済導入による、「決済方法のデジタル化」です。
これは、美容室に限らず、QRコード決済やキャリア決済など、様々な電子マネーが登場し、店舗への導入が進みました。

現金を持ち歩かず、スマホ決済で生活している人も出て来ており、電子マネー決済が当たり前の社会になれば、導入していない店舗は失客のリスクが出る可能性も出てきています。

店販商品のネット販売

コロナ禍で急速に普及したのが店販商品のネット販売です。
緊急事態宣言の影響で営業を自粛する必要がある店舗は、その期間の売上が立ちません。
そこで、店で販売しているシャンプーや化粧品を既存のユーザーに向けてネットで販売するという動きが出てきています。

これまでネット販売NGとしていたメーカー側も、緊急事態ということもあり柔軟に対応しているところが増えているようで、ネットを立ち上げ初月で数十万円の商品が売れたというサロンも出てきています。

顧客カルテの電子化

お客様の来店頻度や状況を記録する顧客カルテも電子化が進んでいます。
レジや予約システムと連動していることも多く、使いこなせば1人1人の情報を細かく記録していくことができます。
顧客の行動履歴は非常に重要なデータとなるため、電子化する場合は、どのタイミングでどんな情報を入力していくのか?ルールを決めておくことが重要です。

まとめ

先の事例でも述べたとおり、デジタル時代の重要な資産は顧客データです。
これは、顧客データを活かして何か別のサービスを立ち上げるため、といった理由ではなく、「顧客1人1人に合わせたサービス」を提供することにデータが必要だからです。

求めているものが簡単に手に入る。ユーザー体験が便利になる。その結果、企業の印象やイメージが上がり、ファン化に繋がる。この流れを意識しないデジタル化戦略は、本末転倒になる可能性もあります。

これは、対顧客だけでなく、社内のデジタル化・IT化を進めるときにも同じことが言えます。
ユーザーを社員に置き換えてみてください。
デジタル化することで、どのタスクが削減できて、その結果、社員の負担はどのように下がるのか?
やみくもにツールを入れるだけでは成功しません。

少し、話が脱線しましたが、インターネットの強みである情報の拡散力も、今や、SNSを使っていない人の方が少数。発信することは簡単でも、情報を届けることは難しくなってきています。
そこで、重要になるのが「顧客1人1人といかに向き合っていくか?」という視点です。
顔が見えないデジタルの世界だからこそ、顧客のニーズを無視したサービスは受け入れられません。

そのために、顧客と向き合い、顧客のニーズを突き詰めて考えていくという姿勢が、IT化・デジタル化が進む社会でより一層求められることでしょう。

 

とは言うものの、美容師の中でそのような業界の話に興味を持っている人が少ないことも事実です。
多くのサロンはオーナーや店長がデジタル担当を担っています。

もし、この記事を読んでいるあなたが、デジタルのスキルや知識、興味を活かしたいと考えている美容師なら、きっと転職先のサロンでも重宝されます。
そのような人には、どこのサロンがオススメなのか?気になる方は、キレイビズへお問い合わせください。

専門のエージェントが、あなたのスキルを活かして働くお手伝いをさせていただきます。

キレイビズへのお問い合わせは下記フォームよりお気軽にどうぞ。追って担当者よりご連絡させていただきます。
印は入力必須項目です。お電話でのお問合せはこちらからどうぞ 0120-431-866
お名前
フリガナ
電話番号(携帯可) - -
メールアドレス
問い合わせ種類
問い合わせ内容
kireibiz

ABOUTこの記事をかいた人

キレイビズメディアの編集部です。 美容師(美容室)の求人やアイリスト、理容師(理容室)の求人なら「キレイビズ」にお任せ!他にもネイリストやエステティシャンなど美容業界の求人を多数掲載している求人サイトです。 キレイビズに寄せられる美容業界の様々な情報をメディアを通じて発信しています。