ネイルアートやジェルネイル、ハンドケアに関心がある方の中には、「ネイリストになりたい」「自分のサロンを持ってみたい」と思っている方も多いのではないでしょうか。
ネイリストは、美容・ファッションの分野で活躍できる人気の職業でありながら、働き方や学び方もさまざまです。
本記事では、ネイリストになるための方法や役に立つ資格などを解説していきます。
ネイリストを目指している学生さんや、ネイリストへの転職を検討している社会人の方はぜひ最後までご覧ください。
ネイリストのキャリアの例
ネイリストとして働くなら、就職するまでに基本的なネイルの技術や知識をある程度身につけておく必要があります。
未経験から就職できるネイルサロンも存在しますが、“即戦力”となる人材を求めているサロンが多いからです。
ネイリストとしてキャリアアップしていくイメージは以下のとおりです。
まずはネイルについて学べる専門学校やスクールに通い、理論と実技の両方を学びましょう。
STEP1 | 「ネイリストになりたい!」という意志を固める |
STEP2 | ネイル業界の情報を集める(働き方、資格、スクールなど) |
STEP3 | ネイルスクールや専門学校、通信講座などで勉強する |
STEP4 | JNECネイリスト技能検定など資格を取得する |
STEP5 | ネイルサロンへの就職やインターンで実践経験を積む |
STEP6 | SNSやブログで作品を発信し、自己ブランディングを行う |
STEP7 | 実力がついたらフリーランスや独立・開業、講師としての活躍などのステップアップを視野に入れる |
関連記事:ネイリストに向いている人の特徴7選!反対に向いていない素質とその克服方法も解説
関連記事:ネイリストの給料はどれくらい?働き方別の収入や給料アップの方法を紹介
社会人になってからもネイリストを目指せる?

現在別の仕事に就いている社会人でも、ネイルスクールなどで専門の勉強をすれば、今からネイリストになることは十分に可能です。
勤めている職場を辞めずに、本業と勉強を両立しながら目指すこともできます。
また、社会人になってからネイリストを目指すメリットもあります。
・経済的な余裕がある
本業の収入があるため、高校卒業後にそのまま専門学校やネイルスクールに入学する場合と比べて、入学金・授業料・教材費などの学費を捻出しやすいです。
・即戦力になりやすい
社会人経験があり、仕事に対する責任感や基本的なマナーが身についているため、ネイルの知識・技術を身につけさえすればスムーズにネイリストとして働くことができます。
ネイリストになるための5つの基本ルート
ネイリストを目指す道はひとつだけではありません。
主に以下の5つのルートがあり、自分の年齢やライフスタイル、費用感、目標に応じて選ぶことができます。
1.美容専門学校のネイル科に進学する
2.ネイルスクールに通う
3.通信教育で学ぶ
4.ネイルサロンでアルバイトする
5.独学でスキルを磨く
たとえば、「通信教育 → 短期のネイルスクール → サロン就職」とステップアップしていく複合型のルートもありです。
自分に合ったスタイルを見つけられるように、まずはそれぞれの特徴、メリット・デメリット、向いている人を紹介します。
1.美容専門学校のネイル科に進学する

ひとつめのルートは、高校卒業後に2年制の美容専門学校のネイル専攻コースに入学する道です。
ネイル以外にもヘア・メイク・エステなど美容業界全体の知識が学べます。
学内で検定を受けることができる学校も多く、トータルビューティーを学びたい人には理想的な環境です。
メリット:
・手厚い資格サポートと就職サポートがある
・仲間と一緒に学べる
・学歴として履歴書に書けるため就職に役立つ
・学生証による特典や支援も受けられる
デメリット:
・費用が高くなりがち
・すぐに働きたい人には時間がかかる
向いている人:
・高校卒業後に美容の世界を本格的に学びたい人
・将来的に多様な美容の道も視野に入れたい人
・10代〜20代前半の人
期間:2年〜(昼間課程・夜間課程の場合/通信課程は3年〜)
費用:約150万円〜300万円程度(学校により異なる)
2.ネイルスクールに通う
ネイルスクールとは、短期間で集中してネイルを学べる民間の学校のこと。
就職や開業を目指す社会人や主婦の方にも人気の王道ルートです。
JNECやJNAの資格対策に特化したカリキュラムもあり、検定対策、サロンワークの実践、開業ノウハウまでトータルで学べます。
メリット:
・実技をプロからしっかり学べる
・卒業後すぐに就職・開業する人も多い
・スクールによっては現場体験付きのコースもある
・生徒の年齢層が広く気兼ねなく通える
デメリット:
・スクール選びが重要(質に差がある)
・学費がやや高め
・ネイル以外の知識や技術は基本的に学べない
向いている人:
・働きながらでも通学できる夜間
・土日コースを探している人
・短期間で資格を取りたい人
期間:約3ヶ月〜1年
費用:約20万円〜100万円程度
3.通信教育で学ぶ

通信講座では、検定に対応したカリキュラムが組まれており、テキストや動画を見ながら自宅で学べます。
大手だと、「ユーキャン」や「ヒューマンアカデミー」などが提供しています。
質問サービスや添削サービス、修了証の発行などのオプションが用意されているコースもあり、ライフスタイルに合わせて学べるのが特徴です。
子育て中のママや、本業が忙しく副業から始めたい人にも向いています。
メリット:
・費用が比較的安い
・自分のペースで勉強できる
・複数の資格取得を目指せる講座もある
デメリット:
・実技指導がない場合が多い
・モチベーション管理が必要
向いている人:
・勉強に費やせる時間が不規則な人
・家やカフェなど好きな場所で学びたい人
・地方在住で通学が難しい人
期間:約4ヶ月〜1年
費用:約3万円〜10万円程度
4.ネイルサロンでアルバイトする
最近では、未経験でも応募できるネイルサロンのアルバイト求人が増えています。
受付や掃除、簡単な施術補助などをしながら、先輩ネイリストの接客や技術などを間近で見て現場のサロンワークを肌で学べるところが魅力です。
メリット:
・実務経験を積みながら収入も得られる
・接客や施術の流れを学べる
・ネイルの世界をリアルに体感できる
デメリット:
・技術指導が十分でない可能性がある
・スタッフによって対応の差が出ることがある
・理論などは独学で身につける必要がある
向いている人:
・より実践に近い経験を積みたい人
・働きながら効率よく学びたい人
・将来サロン勤務がしたい人
期間:6ヶ月〜(継続的)
費用:月収あり/場合により学習費0円〜数万円
5.独学でスキルを磨く

YouTubeやSNS、書籍などを使って、完全自己流で学ぶスタイル。
趣味で始めたい人に多く見られる方法です。
メリット:
・圧倒的に低コスト
・好きな時間に好きなだけ学べる
・時間や場所などの自由度が高い
デメリット:
・検定に対応した知識が身につきにくい
・技術の癖や間違いに気づきにくい
・モチベーション維持が課題
向いている人:
・費用を抑えたい人
・まずは趣味で楽しみたい人
・独学が苦にならない人
期間:無制限(人による)
費用:数千円〜2万円程度
ただし、ネイリストはお客様の大切な爪を扱う職業なので、基本的には独学以外の方法がおすすめ。
独学でプロのネイリストを目指すのは、実技指導や就職支援がないためハードルが高くなります。
ブランク明けのネイリストなどもともと技術力や実績があれば独学でも可能ですが、金銭面での不安がある場合でも、
・なるべく学費の安いスクールを探す
・一時的に実家暮らしをして家賃分を貯める
・備品はフリマアプリで買いそろえる
などの工夫をしたうえで、通信講座やスクールなどと併用するのが現実的です。
ネイルスクールを選ぶ際の5つのポイント

ネイルスクールは全国に多数ありますが、どこを選ぶかで学びの質も変わります。
失敗しないために、以下のポイントをチェックしましょう。
①JNA認定校かどうか
JNA認定校とは、日本ネイリスト協会が定める基準を満たしたネイルスクールのこと。
カリキュラムや講師、施設、衛生管理が一定基準を満たしている証です。
また、検定試験が免除される、セミナーの受講料やネイル技術を競うコンペの出場料が割引になる、資格の取得やスキル習得のサポートが万全であるなどのメリットも。
ネイルスクール選びに迷ったら、認定校を選ぶと安心でしょう。
②通いやすさ・時間帯
社会人や主婦の場合、夜間・土日対応のスクールが便利です。
通学にかかる時間やアクセスもしっかり調べておきましょう。
最寄り駅から徒歩何分かかるか、車で通うなら駐車場があるかなど具体的にイメージできるとベターです。
③資格対策が充実しているか
生徒の検定合格率や過去の実績をチェック。
模擬試験や対策講座の有無も確認すべきポイントです。
④就職支援・紹介制度の有無
卒業後の進路支援がしっかりしているか、サロン見学やインターン制度があるかも確認しましょう。
履歴書の書き方や面接のアドバイスまで細やかなサポートがあると安心です。
⑤口コミ・実績
実際に通っている人の声は貴重な判断材料になります。
スクールのホームページや口コミサイトの他、SNSで卒業生の投稿を探すのもおすすめです。
ネイリストになるのに必要な資格

結論、ネイリストになるために美容師のような「国家資格」は不要です。
年齢制限もなく、30代〜40代からスクールに通い始め、転職や副業として始める人も多数います。
ネイリストの民間資格には、以下のようなものがあります。
資格名 | 特徴 |
JNECネイリスト技能検定 | ・最もポピュラーで、就職・信頼性に強い
・公益財団法人日本ネイリスト検定試験センターが実施 ・3〜1級までチャレンジできる |
JNAジェルネイル技能検定 | ・ジェルネイルに特化している
・日本ネイリスト協会が主催 ・初級・中級・上級に分かれている |
JNAネイルサロン衛生管理士 | ・衛生・安全管理の知識を証明できる
・日本ネイリスト協会が主催 ・転職や昇給、サロン開業時などに重宝される |
関連記事:ネイリストにおすすめの資格4選!無資格から取得までの流れや気になる疑問も解説
ネイリストが資格を取得するメリット
資格がなくてもネイリストとして働くことはできますが、資格を持っていると“武器”になるでしょう。
【ネイリストが資格を取得するメリット】
・応募できるネイルサロンが増える
・就職や転職で採用される可能性が高くなる
・質の高い知識や技術が身につく
・自信を持ってサービスを提供できる
・お客様の信頼度や安心感が高まる
・資格手当などの給料アップにつながる
・仕事のモチベーションが上がる など
このように、資格があるとお客様からの印象が良くなるだけでなく、サロンへの就職活動においてもアピールポイントになって有利です。
開業後も「資格保有者=信頼されるネイリスト」として評価され、単価が上がる可能性もあります。
まとめ

ネイリストは「手に職」+「自分らしさ」が活きる仕事です。
ネイリストになるためには、技術とセンスの両方を磨く必要がありますが、正しいステップを踏めば未経験からでも十分に目指せます。
資格や技術はスクールで効率的に習得でき、努力次第で年収アップや独立も夢ではありません。
正社員やアルバイトだけでなく、フリーランス、出張ネイリスト、ブライダルネイリスト、サロンのオーナー、海外進出……など働き方の自由度が高いところも魅力です。
お客様に笑顔を届けるネイリストの道へ、一歩踏み出してみませんか?
当サイト「キレイビズ」では、理想のネイルサロン探しのためになる情報を提供し、全国を対象にネイルサロン探しのお手伝いをしています。
業界事情や各ネイルサロンの特徴を熟知した担当者がお話をうかがいますので、まずはお気軽にご相談くださいませ。