ネイリストは女性が憧れる職業のひとつ。
容師のように必須の資格はなく、技術と知識があればネイリストとして働くことができます。
そのため、専門学校・スクールに通うのが難しい方の中には、独学でネイリストを目指すことを考えている方もいらっしゃるでしょう。
本記事では、独学でネイリストを目指すメリット・デメリットや独学のポイント、独学以外の勉強方法などを解説します。
独学でネイリストを目指すメリット・デメリット
結論、独学でもネイリストになれます。
しかし、独学のほかにスクールへの通学や通信教育の受講などがあるなか、独学にはどのようなメリット・デメリットがあるのでしょうか。
ネイリストの勉強方法を決める際は、以下を理解したうえで自分に合った方法を選択してくださいね。
独学ネイリストのメリット
独学でネイリストを目指す道は不安なこともたくさんあるかもしれませんが、次のようなメリットもあります。
お金をかけずに勉強できる
独学の最大のメリットは費用を安く抑えられること。
専門学校に通う場合は入学金や授業料が必要であるため、スクールや通学方法によっても異なりますが、1年間に数十万円〜100万円ほどかかります。
通信講座を受ける場合でも10万円〜数十万円が必要です。
一方、独学でネイリストを目指す場合、必要なのは基本的にテキスト代や道具代のみ。
3万円〜10万円ほどで勉強をスタートできます。
自分のペースや状況に合わせて勉強を進められる
独学のもうひとつのメリットは自由度の高さ。
専門学校のように全日制や週3日通学といった縛りがなく、受講時間や資格目標も決まっていません。
もちろん、自分で勉強を進めるので通信教育のように添削保証サポート期間などもありません。
自分の好きな時間に自分のペースで勉強を進めることができます。
そのため、独学は別の仕事をしている社会人や子育て中の方など、時間の制約がある方にオススメです。
独学ネイリストのデメリット
上記のようなメリットがある反面、独学ならではのデメリットも存在します。
分からないことは自分で解決しなければならない
当然ですが、専門学校や通信講座と違い、独学ではプロの講師から直接指導を受けることはできません。
テキストを開いて自分で勉強しているなかで疑問点が出てきても、質問や添削依頼ができないため、勉強効率が下がる可能性があります。
分からないまま放置してしまったり、間違えたまま覚えてしまったりする点もデメリットです。
また、テキストや映像教材以上の知識を身につけることができないため、道具の使い方や技術を身につけるのが難しいでしょう。
資格取得が難しい
ネイリストとしてのスキルの証明として資格取得を目指す方は多いですが、独学での取得難易度は非常に高いです。
基礎的なネイル技術を問われる「JNECネイリスト技能検定3級」程度のレベルであれば、独学で対策して試験に望んでも合格する可能性はあるでしょう。
しかし、サロンワークで求められる2級以上のレベルになると難易度が上がり、合格率も下がります。
初心者を対象としている3級の2019年の合格率は91.2%であるのに対し、2級は50.2%、1級は44.1%です。
試験合格には筆記だけでなく実技もクリアしなければなりません。
実技はテキストだけで学習することが難しく、自分では間違いに気づきにくいでしょう。
独学での試験取得には、相当な気合いと勉強時間が必要です。
2級以降を目指す方は専門学校への通学や通信講座の受講も検討することをおすすめします。
就職面のサポートがない
ネイルの専門学校に通っている場合、ネイルサロンや隣接店舗からの求人が多く寄せられます。
就職対策があったり卒業時にディプロマ(合格証書)がもらえたり、と就職を後押しするサポートも豊富です。
独学だとこのようなサポートを一切受けられず、基本的に自分で就職先サロンを探さなければなりません。
専門学校によっては接客や施術の流れといった基本的なサロンワークを教えてくれるところも。
独学の場合は就職後にゼロから学ばなければならない部分が多いです。
また、「スクール卒(職業訓練除く)」でないと、そもそも選考に進めないサロンも多い点には注意してください。
モチベーションを保てない
独学は、専門学校のように指導してくれる講師や一緒に勉強する仲間がいない孤独な環境。
加えて自由度が高いぶん勉強が疎かになる可能性があり、モチベーション維持が難しい点もデメリットです。
頼れる相手がいないので、途中で挫折しやすいかもしれません。
独学仲間を見つけたり、アルバイトとしてネイルサロンに勤務しながら勉強したりといった自分なりのモチベーション維持方法を見つけましょう。
独学でネイリストになる場合のポイント
メリット・デメリットを理解したうえで、「まずは独学でネイリストを目指してみたい!」という方は、次のポイントを押さえて勉強に取り組んでみてください。
WebサイトやSNS、セミナーなどを活用する
最近はネイルの施術や資格試験の対策方法といった情報が、いろんなサイトやYouTube、Twitterなどで発信されています。
テキストだけでなく、そういった鮮度の高いリアルな情報も入手しながら勉強を進めましょう。
ただし、なかには信頼性に欠ける情報もあるため、あくまで公式の機関が発信している情報をベースに情報収集するように注意してくださいね。
また、ネイルの関連セミナーへの参加も◎
無料〜数千円程度で参加できるセミナーが頻繁に開催されています。
独学中に発生した疑問や不安を講師に質問できたり、最新の情報を得られる貴重な機会なので、積極的に参加することをオススメします。
ある程度勉強が進んだ段階で、模擬試験にチャレンジするのもスキルアップ方法のひとつ。
試験を受けることで自分の苦手分野やレベルを把握できます。
なかには、試験結果に基づいて個別指導を行ってくれるケースもありますよ。
資格を取得しておく
ネイルサロンへの就職、あるいは開業を目指すなら、ネイル関連の資格を取得しておくと有利です。
お客様や就職先から信頼を得るための証明になります。
就職する場合は「JNECネイリスト技能検定」や「JNAジェルネイル技能検定」など履歴書に書ける資格を取得しましょう。
個人サロンを開業したい場合は「ネイルサロン衛生管理士」を取得しておくとネイルサロンの衛生管理に関する基礎知識の習得を証明でき、お客様の安心感につながります。
勉強に使う予算を確保しておく
独学には費用を節約できるというメリットがあるものの、勉強をするためのテキスト代や道具代にかかるお金は用意する必要があります。
テキスト代は、1冊3,500〜5,000円程度が一般的。
道具は消毒液やリムーバー、ピンセット、キューティクルニッパー、ファイル立て、コットン、タオルやそのほか容器などが必要ですが、ほとんどが100円ショップで手に入り、専門の道具も3,000円以下で購入できます。
また、単発のセミナーや模擬試験に参加する場合は都度費用が必要。
資格試験の受験にも、試験のレベルによりますが7,000〜15,000円ほどかかります。
日本ネイリスト協会に入会する
JNA(日本ネイリスト協会)に入会すると、会報誌で最新情報を知れたり、公式テキストを割引価格で購入できたり、協会主催のイベントや大会に安価で参加できたりとさまざまな優待を受けられます。
入会金は無料、個人一般会員の年会費は6,000円です。
独学の場合はテキストや道具選び、情報収集などをすべて自分で行う必要がありますよね。
専門学校通学者や通信講座受講者に比べて不利になりやすいため、JNAに入会しておくことをオススメします。
独学以外でネイリストの勉強をする方法
周囲のサポートがない独学は、自己管理や目標設定ができる方や自発的に学ぶ姿勢を保てる方に適している勉強方法です。
ここまでご覧いただき「自分は独学には向いていないかも?」と感じたら、独学以外の自分に合った勉強の仕方も検討してみましょう。
ネイルの専門学校・スクールに通う
ネイリストになるための手順として、中学あるいは高校を卒業した後にネイルの専門学校へ通い、その後ネイルサロンなどに就職する流れが一般的です。
ネイリストになる大半の方が専門学校やネイルスクールに通っています。
専門学校・スクールのメリットは、プロに直接指導を受けられ疑問をすぐに解決できる点。その他、資格取得や就職に関するサポートが充実していること、切磋琢磨できる仲間がいること、サロンワークで活かせるスキルも身に付くことなどもメリットです。
ネイルの専門学校やスクールは全国各地にあります。
カリキュラムの内容や通学スタイル、立地、規模感、費用などあらゆる観点から比較して選びましょう。
通信講座を受ける
専門学校に通うのは費用負担が大きすぎる、かといって独学は難しそう、という方には通信講座がオススメ。
自宅にいながらテキストやDVD教材を使用してネイルのノウハウを学ぶことができます。
独学同様、勉強は基本的に1人で行いますが、疑問点が発生した場合は講師に質問したり、添削してもらったりといったことが可能。
自分で勉強のスケジュールが立てやすく、かつ頼れる存在がいる安心感があるという“いいとこ取り”な勉強方法です。
受けられるサービス・オプションの充実度や費用、サポート体制などを比較して検討してみてください。
まとめ
ネイリストとして活躍している方の中には、独学で勉強した方もたくさんいます。
専門学校や通信講座で学ぶ方法と比べて大変なこともありますが、諦めずに勉強し続ければ必ず努力が報われるでしょう。
自分のペースでネイリストを目指したい方は、独学に挑戦してみてはいかがでしょうか?
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