美容師の靴選び決定版!サロンワークで疲れない・髪の毛が入らないシューズの選び方を徹底解説

「夕方になると足がパンパンで辛い…」

「靴の中に髪の毛が入り込んでチクチクする…」

「お気に入りのスニーカーにカラー剤を落としてしまった…」

 

美容師として働いていると、このような足元の悩みが尽きないのではないでしょうか。

1日10時間以上立ちっぱなしになることも珍しくない美容師の仕事において、靴は単なるファッションアイテムではなく、仕事のパフォーマンスを支える重要な「商売道具」です。

自分に合わない靴を履き続けていると、日々の疲れが取れないだけでなく、腰痛や外反母趾など、美容師生命に関わる体の不調を引き起こすリスクさえあります。

 

本記事では、現役美容師が直面する「足の悩み」を解決するための靴選びのポイントや、おすすめの靴タイプを徹底解説します。

美容師にとって「靴選び」が重要な理由

美容師の仕事は、肉体的にも精神的にもハードです。

特に「足元」への負担は想像以上。

 

まずは、なぜ美容師にとって靴選びがこれほどまでに重要なのか、その理由を3つの視点から解説します。

 

立ち仕事による身体への負担

 

美容師の平均的な拘束時間は長く、アシスタント時代は練習も含めると1日12時間以上サロンに滞在することも珍しくありません。

その間ほとんど座ることなく立ち続けているため、足裏やふくらはぎ、腰にかかる負担は相当なものです。

 

歩き回るだけでなく、シャンプーやカットの際に中腰になったり、踏ん張ったりする動作も多いため、クッション性のない靴や合わない靴を履いていると疲労が蓄積しやすくなります。

「足の疲れ=全身の疲れ」に直結するため、疲れない靴を選ぶことは翌日に疲れを残さないための最優先事項と言えるでしょう。

 

【関連記事】美容師の三大職業病「手荒れ・腰痛・腱鞘炎」の原因と対処法は?その他の症状や労災についても解説

 

カットした髪の毛や薬剤から足を守る安全性

 

美容室の床には、カットした細かい髪の毛が常に落ちています。

また、カラー剤やパーマ液、シャンプー時の水濡れなど、靴を汚す要因がたくさんあります。

 

もし、生地の目が粗い靴や浸透しやすい素材の靴を履いていると、細かい髪の毛が靴下を貫通して皮膚に刺さったり、薬剤が染み込んで足についてしまったりする危険性があります。

特に髪の毛が皮膚に刺さると、炎症や化膿を引き起こす原因になることも。

 

靴は、こうした外部の刺激から足を守る「防具」としての役割も果たしているのです。

 

トータルコーディネートとしてのファッション性

 

機能性や安全性はもちろん大切ですが、美容師は「美を提供する仕事」です。

お客様は、美容師のファッションやヘアスタイルをよく見ています。

どれほどおしゃれな服を着ていても、靴がボロボロだったり、汚れが目立っていたりすると、清潔感が損なわれてプロとしての信頼感が薄れてしまうかもしれません。

 

サロンの雰囲気や自分のファッションテイストに合い、かつ清潔感をキープできる靴を選ぶことはお客様へのマナーであり、自分自身のブランディングにもつながります。

 

【関連記事】【美容師の服装】ファッションに決まりはある?選び方や汚れにくくする方法、NGコーデ、節約テクなどを解説

 

失敗しない!美容師のための靴選び4つのポイント

では、具体的にどのような基準で靴を選べばよいのでしょうか。

数ある靴の中から、サロンワークに最適な一足を見極めるためのポイントをご紹介します。

 

疲れにくさ

 

最も重視すべきなのが「クッション性」です。

地面からの衝撃を吸収してくれる厚めのソール(靴底)や、高機能なインソールが搭載されているものを選びましょう。

 

ソールが薄すぎる靴は、ダイレクトに床の硬さが伝わり、足裏や膝への負担が大きくなります。

スポーツブランドのハイテクスニーカーや、ウォーキングシューズの技術が使われているものがおすすめです。

 

防汚・耐久性

 

カラー剤やブリーチ剤を扱う際、どうしても液が飛んでしまうことがあります。

そのため、汚れが目立ちにくい「黒(ブラック)」や「ダークトーン」の靴を選ぶのが鉄則です。

 

また、素材はキャンバス地(布)よりも、合皮(フェイクレザー)や本革、撥水加工されたナイロンなどがおすすめ。

これらの素材は液体が染み込みにくく、汚れてもサッと拭き取ることができるため、メンテナンスが楽になります。

 

髪の毛への防御力

 

多くの美容師を悩ませる「髪の毛が靴に入ってくる」問題を防ぐためには、アッパー(甲の部分)の素材選びが重要です。

 

特に注意したいのが、メッシュ素材のスニーカー。

通気性が良く軽いため人気ですが、美容師にとっては網目部分が髪の毛の入り口となり、細かい毛が無限に入り込んでくる原因になります。

表面がつるっとしているレザー素材や、縫い目の少ないデザインの靴を選びましょう。

 

デザイン

 

働くサロンの雰囲気や自分のスタイルによって、選ぶべき靴も変わってきます。

例えば、原宿系のカジュアルなサロンならカラフルなスニーカーも素敵ですが、銀座の高級サロンならレザーシューズや落ち着いたトーンのスニーカーが好まれるでしょう。

 

個性を出しつつも、サロン全体の空気感を壊さないバランス感覚を持つことが、おしゃれな美容師への第一歩です。

 

美容師におすすめしたい靴の種類4選

ここからは、具体的な靴の種類別に、美容師におすすめのタイプをご紹介します。

それぞれのメリット・デメリットを理解して、働き方に合うものを選んでみてください。

 

スニーカー

 

最も多くの美容師に愛用されているのがスニーカーです。

 

  • スポーツメーカーが開発した高いクッション性技術により、長時間履いても疲れにくい
  • デザインやカラーのバリエーションが豊富で、どんなファッションにも合わせやすい
  • 特に「ハイテクスニーカー」と呼ばれるソールが厚いタイプは衝撃吸収性に優れている

 

ただし、メッシュ素材のものは髪の毛が入り込みやすいため注意が必要です。

オールレザーモデルや合皮素材のもの、あるいは目の詰まった素材のものを選ぶようにしましょう。

 

レザーシューズ・ブーツ

 

モードな服装や、カチッとしたスタイルが好きな美容師に人気で、Dr.Martens(ドクターマーチン)などが代表的です。

 

  • 革素材は髪の毛を通さないため、防御力は最強クラス
  • カラー剤がついても染み込みにくく、拭き取ればきれいになる
  • 履き込むほどに足に馴染み、経年変化を楽しめる
  • お客様に「しっかりしている」「おしゃれ」という印象を与えやすい

 

ただし、スニーカーに比べると重量があり、ソールが硬いものも多いため、慣れるまでは足が疲れることがあります。

クッション性の高いインソールを入れるなどの工夫が必要です。

 

スリッポン

 

靴紐がなく、足を滑り込ませるだけで履けるタイプの靴です。

 

  • 靴紐がないため、「靴紐に髪の毛が絡まる」「ほどけた靴紐を結び直す」といったストレスから解放される
  • 表面がフラットなデザインのものが多く、髪の毛が付着しても払い落としやすい
  • 脱ぎ履きも非常にスムーズ

 

ただし、紐でのサイズ調整ができないため、購入時のサイズ選びがシビアです。

サイズが合っていないと、パカパカとかかとが浮いてしまったり、逆に締め付けが強すぎて足が痛くなったりすることがあります。

 

ワークシューズ

 

最近、密かに注目を集めているのが、厨房や医療現場などで使われる「ワークシューズ」です。

 

  • 立ち仕事専用に開発されているため、機能性は抜群
  • 水や油に濡れた床でも滑りにくいグリップ力、防水・防汚性、軽量設計など、サロンワークに必要な機能が詰まっている
  • 価格も手頃なものが多く、コストパフォーマンスに優れている

 

ただし機能特化型のため、デザインがシンプルすぎる、あるいは少し野暮ったく見える場合があります。

サロンの私服規定や、自分のファッションとうまく合わせられるかどうかがポイントになります。

 

足のお悩み別!状態に合わせた靴の選び方

人によって足の形や悩みの種類は違います。

「人気だから」という理由だけで選ぶのではなく、自分の体の状態に合わせた靴選びをすることで、疲労度は劇的に変わります。

 

「夕方になると足がパンパン」

 

立ち仕事でむくみやすい人は、夕方になると足のサイズが午前中よりも大きくなってしまいます。

 

少しゆとりのあるサイズ感を選ぶか、紐やマジックテープで締め付け具合を簡単に調整できる靴がおすすめです。

夕方にきつくなって血流が悪化するのを防ぐため、締め付けの強いスリッポンなどは避けたほうが無難かもしれません。

 

「腰への負担が辛い」

 

足の疲れとともに腰痛に悩まされるタイプの人は、地面からの衝撃が直接腰に伝わっている可能性があります。

衝撃吸収性を最優先しましょう。

 

厚底(ボリュームソール)のスニーカーや、ランニングシューズが最適です。

また、ヒールが高すぎる靴はもちろん、逆にペタンコすぎる靴(コンバースなどのフラットシューズ)も、クッション性が足りずに腰への負担になることがあります。

適度な厚みと弾力があるソールを選んでください。

 

「とにかく足全体がだるい」

 

足が疲れやすい人は、靴の重さ自体が負担になっているかもしれません。

軽量性を重視しましょう。

 

片足の重量が軽い靴に変えるだけで、足の運びが驚くほど楽になります。

また、土踏まずのアーチが下がっている(偏平足気味)可能性もあるため、アーチサポート機能のあるインソールが入っている靴を選ぶと、疲れにくさが改善されるでしょう。

 

「親指の付け根が痛い」

 

先の細い靴や硬い靴を履き続けて、親指の付け根が痛む外反母趾の人も多いです。

つま先部分(ワイズ)が広く設計されている幅広(3Eや4Eなど)の靴を選びましょう。

 

また、アッパーの素材が硬い革だと骨に当たって痛むため、伸縮性のあるニット素材や、柔らかいソフトレザーを使った靴がおすすめ。

痛みを我慢して履き続けるのは絶対にNGです。

 

すでに持っている靴で快適に働く方法

「新しい靴を買う予算がない」「今のお気に入りの靴を仕事でも履きたい」

そんな方のために、今持っている靴をサロンワーク仕様にアップデートする方法をご紹介します。

 

高機能インソール(中敷き)に入れ替える

 

最も手軽で効果絶大なのが、インソールの交換です。

もともと入っている薄い中敷きを取り出し、市販の「衝撃吸収インソール」や「立ち仕事向けインソール」に入れ替えてみてください。

 

数千円の投資で、手持ちのローテクスニーカーや硬いブーツが、高級ウォーキングシューズのような履き心地に生まれ変わります。

特に、かかと部分のクッション性が高いものや、土踏まずを支えるアーチサポートがついているものがおすすめです。

 

シューカバーを活用する

 

カラー塗布やブリーチ施術の時だけ、使い捨てやシリコン製の「靴カバー」を使うのも手です。

施術中だけ靴の上からカバーを装着すれば、大切な靴を薬剤汚れから守ることができます。

 

見た目は少し気になりますが、バックルームでの作業や、絶対に汚したくないお気に入りの靴を履いている日には有効な手段です。

 

着圧ソックスを併用する

 

靴ではありませんが、「着圧ソックス」を履くことも足の疲れ対策に非常に有効です。

ふくらはぎに適度な圧力をかけることで、血液の循環を助け、むくみを軽減してくれます。

機能性の高い靴と着圧ソックスを組み合わせれば、最強の足元ケアになります。

 

美容師の天敵!「髪の毛が靴に刺さる問題」の対策

カットされた髪の毛は、短くて硬く、まるで針のような状態です。

スニーカーのメッシュの網目や、キャンバス地の繊維の隙間に入り込み、さらに歩く動作によって靴下の繊維もすり抜けて皮膚に到達します。

 

髪の毛が靴に入り込むとチクチクして集中力が削がれる現象について、対策をまとめました。

 

髪の毛が貫通しない素材の選び方

 

対策の基本は、やはり「入り口を塞ぐ」こと。

仕事用の靴は、表面に隙間のない「スムースレザー」「エナメル」「合皮」などのツルツルした素材を選ぶのが一番の解決策です。

 

中に入ってしまった髪の毛の取り方

 

それでも入ってしまった髪の毛を取るのは一苦労です。

 

  • 粘着テープ:靴の内側にコロコロをかけたり、ガムテープでペタペタしたりして取るのが基本です。
  • ピンセット(毛抜き):繊維の奥に入り込んでしまった毛は、粘着テープでは取れません。明るい場所で、毛抜きを使って一本一本抜くのが確実です。
  • 掃除機:ハンディクリーナーなどで靴の中を吸引するのも効果的です。

 

靴下選び

 

靴だけでなく、靴下の素材も重要です。

編み目の粗いニットやパイル地の靴下は、髪の毛が入り込みやすいです。

目の詰まった「高密度」の靴下や、ナイロン混紡の滑らかな素材のソックスをおすすめします。

 

サロンワークで避けたほうがよい「NGな靴」

どんなにデザインが好きでも、サロンワークには不向きな靴があります。

怪我やトラブルの原因になるため、以下の靴は避けるようにしましょう。

 

つま先が開いているサンダル

 

夏場などは履きたくなりますが、つま先やかかとが露出しているサンダルは衛生面・安全面ともにNGです。

カットした髪の毛が直接肌に触れて不衛生ですし、何よりハサミや重いドライヤー、薬剤ボトルなどを落とした時に、足を怪我するリスクが高すぎます。

安全確保のため、足全体を覆う靴を選びましょう。

 

ヒールが高い・ソールが薄い靴

 

7cm以上のハイヒールやピンヒールは、長時間立ち続ける仕事には不向きです。

足の変形や腰痛の原因になりますし、床のコード類にヒールが引っかかって転倒する恐れもあります。

 

また、バレエシューズのようなソールが極端に薄い靴も、衝撃吸収性がなく疲れやすいため、毎日のサロンワークにはおすすめできません。

 

汚れが目立つ白い靴

 

真っ白なキャンバススニーカーは爽やかでおしゃれですが、美容室で履くにはリスクが高すぎます。

カラー剤が一滴でも飛べばシミになりますし、床の髪の毛やホコリで薄汚れてしまいがちです。

「汚れた白」は清潔感を大きく損なうため、こまめに洗う自信がない限りは避けたほうが無難です。

 

ハイブランド靴

 

気合を入れて買った10万円以上するようなブランドの靴を履いて仕事をするのはモチベーションアップになりますが、汚れたり傷ついたりした時のショックが大きいです。

サロンワークは「靴が汚れる場所」と割り切り、汚れても買い替えやすい価格帯の靴や、ワーク用の靴を選ぶとよいでしょう。

 

美容師が1日働いた靴のお手入れ・ニオイケア法

お気に入りの靴を長く快適に履くためには、日々のメンテナンスが欠かせません。

忙しい毎日でもできる、簡単なお手入れ方法をご紹介します。

 

毎日のブラッシングと防水スプレー

 

仕事が終わったら、靴用のブラシで表面についた髪の毛やホコリを払い落としましょう。

カラー剤がついてしまった場合は、時間が経つほど落ちにくくなるため、発見したらすぐに拭き取ることが重要です。

 

また、新しい靴をおろす前&定期的に「防水スプレー」をかけておくのがおすすめ。

水や汚れを弾いてくれるだけでなく、コーティング作用によって髪の毛が刺さりにくくなる効果も期待できます。

 

インソールは定期的に交換・天日干し

 

1日履いた靴の中は、汗で湿気がこもっています。

そのままにしておくと雑菌が繁殖し、強烈なニオイの原因に。

できれば中敷き(インソール)を取り外して、風通しの良い場所で乾燥させましょう。

 

また、インソールのクッション性は履いているうちに潰れてきます。

「最近疲れやすくなったな」と感じたら、インソールだけ新しいものに交換すると、クッション性が復活します。

 

複数足をローテーション

 

同じ靴を毎日履き続けると、クッションが回復する暇がなく、消耗が早まります。

また、湿気が抜けきらずにニオイも発生しやすくなります。

 

最低でも2〜3足の仕事靴を用意し、1日履いたら2日休ませるローテーションを組むのが理想です。

靴を休ませることで寿命が延び、結果的に経済的です。

 

まとめ

美容師にとっての靴は、最高のパフォーマンスを発揮するための「パートナー」です。

デザイン性だけでなく、クッション性や防汚性、髪の毛への対策など、機能面もしっかり考慮して選ぶことで、日々の疲れやストレスは大きく軽減されるでしょう。

まずは自分の足の悩みや働き方に合った「最強の一足」を見つけて、足元の環境を整えてみてください。

 

ただし、靴だけでなく「休憩が取れない」「労働時間が長すぎる」「休日が少ない」といった労働環境そのものが、身体への負担を大きくしている可能性もあります。

道具を見直すことも大切ですが、自分に合った働きやすいサロンを選ぶことも、美容師として長く健康に働き続けるための大切な要素です。

 

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