美容室が活用できる助成金を紹介!助成金の支給につながるスタッフ育成とは

みなさんは、美容室が助成金を受け取りやすい業種であることをご存知でしょうか?

条件さえ満たせばどんな会社でも国から支給される、返済の必要がないお金のことを「助成金」といいます。

申請手続きが面倒なイメージのある助成金ですが、しっかりと制度を理解した上で利用すれば受け取る可能性が高いものです。

特に「スタッフ(従業員)の育成」が必須となる美容室では、特別なことをしなくても支給される助成金もあります。

まずはどのような助成金があるか知ることが大切なので、この記事を参考にして自店で利用できそうな助成金を探してみてください。

 

1.助成金とは

助成金とは、国(主に厚生労働省が管轄)から支給されるお金のことです。

融資とは違い、「返済の必要がない」点が助成金の一番のメリットと言えるでしょう。

主に助成金は雇用に関係するときに活用でき、具体的には、

  • 新しく労働者を雇用するとき
  • 労働者の職業訓練を行うとき
  • 会社の福利厚生を充実させるとき

などに活用できます。

雇用に関すること全般に関係してくるので助成金の種類も多く、内容は毎年変更されます。

 

2.助成金対象の条件

助成金対象となる条件として、雇用保険加入は必須です。法人の場合は社会保険への加入が必須となります。

各保険に加入していることの確認、また未納のないことが条件になるので、まずはこの部分を押さえておきましょう。

また、簡易的な手続きで助成金の申請はできません。必須となる書類についてもしっかりと把握して準備する必要があります。

助成金の対象となるために最低限必要となる条件を下記にまとめたのでご参照ください。

法人の場合

・就業規則の作成(就業規則に準ずるもの)

・社会保険への加入(雇用・労災・厚生年金・健康保険)

個人事業主の場合

・就業規則の作成(就業規則に準ずるもの)

・労働保険への加入(雇用・労災)

 

3.美容室が使える助成金

ここでは、数ある助成金の中から美容室が活用しやすい助成金を紹介していきます。

キャリアアップ助成金(正社員化コース)

キャリアアップを推進するための制度で、スタッフ(従業員)あたりに適用される助成金です。

対象となるスタッフが多ければ多いほどその分の助成金を受け取ることができます。

金額:1人あたり57万円〈※① 72万円〉

条件:有期雇用契約(概ね勤続5年以内)を正規雇用契約にすること。

この有期雇用契約・正規雇用契約は、「労働条件通知書」の「契約期間」の項目で管理されています。

あくまでも書類ベースでの管理となるので一概には言えませんが、有期雇用契約はパート・派遣社員・契約社員をイメージしてください。正規雇用契約はいわゆる「正社員」のことです。

 

詳しい条件は、厚生労働省の「キャリアアップ助成金」ページを参考にしてみてください。

 

人材開発支援助成金(キャリア形成支援制度導入コース)

スタッフ(従業員)のキャリア形成を効果的に促進し、専門知識や技術の普及を助成する制度です。

1事業所あたりに適用されます。

・セルフ・キャリアドッグ制度

金額:47.5万円〈※② 60万円〉

条件:セルフ・キャリアドッグ制度を導入し、実施すること。

具体的には、キャリアコンサルタントと1時間程度の面談を行い、スタッフ(従業員)のキャリアに関する目標を立てます。

例えば「3年でスタイリストデビューを目指す」などの目標を設定し、達成に向けてキャリアコンサルタントと話し合う機会を作ることが条件となります。

スタッフのキャリア形成に重要となる「気づき」を支援することを目的としています。

 

・教育訓練休暇等制度

金額:47.5万円〈※③ 60万円〉

条件:教育訓練休暇をスタッフ(従業員)に付与すること。

例えば、スタッフが参加したいと思っている外部講習がある場合に、休暇を付与することで参加の機会を与えることです。

教育訓練休暇は有給・無給で条件が異なります。

有給の場合は、5年間に10日を付与し1年間に5日を取得できるものとし、無給の場合は、5年間に10日又は80時間を付与し1年間に10日又は80 時間を取得できるものとします。

 

人材開発支援助成金の詳しい条件は、「人材開発支援助成金 制度導入活用マニュアル」を参考にしてください。

 

職場定着支援助成金(雇用管理制度助成コース)

・研修制度

金額:10万円

条件:外部セミナーなどの研修を10時間以上受けること。

 

・健康づくり制度

金額:10万円

条件:スタッフ(従業員)に、健康診断や人間ドッグを受ける機会を与えること。

 

職場定着支援助成金の詳しい条件は、「職場定着支援助成金(個別企業助成コース)のご案内」を参考にしてください。

 

〈※①〜③〉

助成金の条件を満たした上で、生産性要件も満たした場合に支給される金額

直近の会計年度における生産性が3年前に比べて6%上昇していれば、生産性要件を満たしたことになります。

 

4.申請は専門家に依頼すべき

美容室が行う取り組みとしては特に面倒なことはありません。

大変なのは、助成金を受け取るために必要な書類の作成や、専門機関とのやりとりです。この部分はプロに任せるのが一番です。

助成金を得意としている社労士や企業もあるので一度相談してみることをおすすめします。

当サイトを運営するキレイビズでも、美容室の助成金に詳しいパートナー企業様をご紹介できるので、お気軽にお問い合わせください。

お問い合わせはこちらから

5.まとめ

いかがだったでしょうか?

今回の記事では「美容室が活用できる助成金」を紹介しました。

スタッフ(従業員)の育成が必須となる美容室では、大した手間をかけずに助成金を受け取ることができます。

助成金は受け取った金額がそのまま純利益となるので、活用しない手はないでしょう。

以下2点についてチェックし、助成金を効果的に活用してください。

  • 助成金に関する正しい情報
  • 助成金の申請手続きを任せられるパートナー探し

 

参考

「厚生労働省」公式サイト

※この記事は2017年8月に作成しました。掲載されている情報は2017年8月時点での情報となります。

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