ヘアドネーションとは?髪の毛を寄付する社会貢献|条件や美容室の探し方を解説!

「ヘアドネーション」という言葉をご存知でしょうか?
ヘア(髪の毛)+ドネーション(寄付)を組み合わせた言葉で、「髪の毛を寄付することによって、人毛100%のウィッグを製作し、病気などでウィッグを必要とする子どもたちに無償提供する活動」をヘアドネーションと言います。
NPO法人や企業など、さまざまな団体がこの活動に参加し、徐々に広まりつつある美容業界の社会貢献活動の一つです。

ヘアドネーションに協力するために必要なことや注意点、寄付の方法、必要な髪の長さなどをまとめていきます。

 

ヘアドネーションとはどのような活動?

まずは、ヘアドネーションというのがどのような活動なのか理解を深めていただくために活動について少し解説していきます。

冒頭でも紹介しましたが、ヘアドネーションとは、脱毛症やがん治療の影響、事故などで、頭髪に悩みを抱える子ども達に、ウィッグ(かつら)を作り寄付する活動のことを言います。
過去には、女優の柴﨑コウさんやダレノガレ朋美さん、相武紗季さんなども参加され、認知を広めるきっかけとなりました。

参加する方法としては、ヘアドネーションについて理解のある美容室に相談し、髪を切る時に寄付できるようまとめてもらうことが必要になります。

ヘアドネーションに参加する条件

切った髪をウィッグにするためには、「ある程度の髪の長さが必要になる」などいくつか注意しておく点があります。
寄付先となる団体が指定している方法に従うことが必要です。

ヘアドネーションに必要な髪の長さは?

ヘアドネーションに必要な髪の長さは31cm以上が必要です。
ウィッグを必要とするお子さまの多くは、セミロング、ロングヘアのフルウィッグを希望されています。
31cm未満の髪の毛では、必要な髪の毛の長さの医療用フルウィッグを作ることが出来ません。

寄付する髪の長さで作れるウィッグも変わます。

目安としては

  • 31cmはショートウィッグに
  • 40cmはボブウィッグに
  • 50cmはロングウィッグに
  • 60cmはスーパーロングウィッグに

となるようです。

カラーリングした髪でも寄付できる?

白髪、カラーリングした髪、パーマした髪でも問題なく寄付できます。
髪の毛は、一人一人色や質が違うため、集めた髪の毛をウィッグとして自然になじむように「トリートメント処理」という手順が踏まれ、1つのウィッグになります。
(参照:トリートメント処理工程レポートページ

処理の工程で、薬品を用いて統一感のある自然な黒色、髪質に整えられるため、軽く引っ張っただけで切れてしまうような極端なダメージがない限りご寄付を受け付けてくれるようです。

 

ヘアドネーションの送り先について

ヘアドネーションに参加するためには切った髪をウィッグに変えてくれる受け入れ先が必要になります。
ここでは、3つのNPO法人を紹介します。

①NPO法人 Japan Hair Donation & Charity(ジャーダック)

日本におけるヘアドネーション活動の草分け的存在として活動されていたのが「Japan Hair Donation & Charity(以下、「ジャーダック」)」です。は、2009年9月の立ち上げ以来、日本ではじめてNPO法人として18歳以下の子どもたちに医療用ウィッグを完全無償提供してきた団体として知られています。
2019年の医療・福祉部門で「ジャーダック」のヘアドネーションの取り組みが評価され、一般財団法人 国際ユニヴァーサルデザイン協議会の「IAUD国際デザイン賞」を受賞されました。

ホームページのQ&Aにも詳細な記載があるのでヘアドネーションについて知りたい方はサイトを一度訪問されるとより理解を深めることが出来ると思います。

参考:NPO法人 Japan Hair Donation & Charity

 

住所(送り先):〒530-0022 大阪市北区浪花町13-38 千代田ビル北館7A
JHD&C ヘアドネーション係
宅配便記載用電話番: 06-6147-5316
連絡先:https://www.jhdac.org/

 

②NPO法人HERO

東日本大震災以降、被災三県の幼稚園、保育園で年間200 回を越す無償公演を続けているNPO法人「HERO(ヒーロー)」。プロジェクトの立ち上げメンバーの一人が、がんを発病したことをきっかけに「同じように抗がん剤で髪の毛を失った子ども達にできることはないか?」と、2016年5月からヘアドネーション活動をスタートしたそうです。

参考:NPO法人 HERO

 

住所(送り先):〒981-8003宮城県仙台市泉区南光台2丁目13-1
NPO 法人HERO ヘアドネーションプロジェクト係
連絡先:https://hairdonation.hero.or.jp/

 

③ ウィッグの贈り物で広がる輪「つな髪」

医療用ウィッグメーカーの株式会社グローウィングがCSR(企業の社会的責任)の一つとして立ち上げたプロジェクトが「つな髪」です。
郵送する髪の条件として、「パーマのかかった髪・天然パーマ・くせ毛・縮毛矯正された髪・ブリーチなどで退色してしまった髪・白髪まじりのものや傷みがひどく軽く引っ張ると切れてしまう髪はウィッグに使用することが出来ません」と公式サイトに記載されています。

理由は、つな髪では髪本来の質感を残したナチュラルな髪のウィッグを提供するために、薬品による髪の加工処理をせず、殺菌・消毒のみ行っており、到着時の髪色・髪のくせがそのままウィッグに使用されることとなるという理由からのようです。

参考:つな髪

 

住所(送り先):〒530-0001 大阪府大阪市北区梅田3丁目3−45 マルイト西梅田ビル5F
【(株)グローウィング つな髪(R)事務局】
連絡先:06-6225-8170
https://www.organic-cotton-wig-assoc.jp/

寄付先によって、受け入れている髪の長さや質に若干の違いがあるため注意が必要です。

 

ヘアドネーションを受け入れている美容院・美容室の探し方

ヘアドネーションを行うためには
①セルフカットで送る
②美容院・美容室でカットを行う
のどちらかで髪を切る必要があります。

私たちとしては、②のプロの美容師に切ってもらうことをオススメします。
理由は、寄付する髪の毛は正しい方法で束ねられている必要があり、もし不備があると利用が難しい場合もあるからです。
また、切った後には、切った場所を綺麗に整える必要があり、どちらにせよ美容室へ通うことになります。

であれば、ヘアドネーションに賛同しているサロンで初めからお願いするのが無難です。

 

NPO法人ジャーダックのサロン紹介ページ

ジャーダックではこちらのページに賛同サロンを検索するシステムが用意されています。
2021年8月現在では、全国4764店のサロンが登録されています。

URLはこちら:https://www.jhdac.org/search/

 

NPO法人HERO

HEROではこちらのページに賛同サロンを検索するシステムが用意されています。
登録サロン数の公表はされていませんが、日本全国のサロンを調べることが出来ます。

URLはこちら:https://hairdonation.hero.or.jp/salons/

 

つな髪のサロン検索ページ

つな髪には、2021年8月現在773店舗掲載されています。
こちらのページから賛同店を調べることが出来ます。

URLはこちら:https://www.organic-cotton-wig-assoc.jp/344234243

 

ドネーションカットを行う場合の注意点

ヘアドネーションをするために必要なカットを「ドネーションカット」と言います。
ドネーションカットの場合、一般的なカットにはない工程が必要になるため、サロンによっては料金が発生することもあります。

また、先に紹介したヘアドネーション賛同美容室ではない美容院でカットする場合には、「ドネーションカットをしてもらえるかどうか」を必ず事前に確認してから予約するようにしましょう。
受け付けていない場合もあるので注意してください。

カットした髪を送りたい団体に届けるのは、自分で郵送するのが一般的ですが、美容院から提携の団体へ送ってもらえるケースもあります。

 

ドネーションカットの手順

ここまでヘアドネーションで髪の毛を寄付する方法を紹介していきましたが、次は実際にどのような手順でドネーションカットが行われるのか手順を紹介していきます。
セルフカットで寄付をしたい方などは参考にしてください。

なお、細かなやり方は寄付先によって違う可能性もあります。
セルフカットで行う方は、必ず寄付先の指示に従うようにしてください。

1:髪を何本かに分けて束ねる
毛量が多い場合や太すぎる毛束はハサミが入りにくいため、切り口が揃いません。必ず束ねる量を調整してください。

2:寄付したい長さでカット
切り口から毛先の長さ=「寄付する長さ」です。仕上げたいヘアスタイルと寄付したい長さのバランスを見ながらカットする長さを決めゴムの位置を調節します。

3:1人分の毛束を1本に束ねる
切り口付近のゴムがゆるんでいると、輸送の際にバラバラになってしまうため、同一人物の毛束は長短に関わらず、1本の毛束にまとめて下さい。

4:仕上げのカットを施す
寄付する毛髪を切り終えた後で、髪を濡らして仕上げのカットをおこなって下さい

注意点
寄付する毛髪は濡らさずにカットして下さい。
湿っている髪の毛は、カビや雑菌が繁殖する可能性があります。
他の方の毛束にも影響する恐れがありますので、完全に乾燥した状態でお送りください。
バラバラになっている毛髪は使用できず「廃棄処分」となります。

まとめ

いかがでしたか?
寄付や地球環境への注目が高まっている昨今、髪の毛を使って誰でもできる社会貢献活動の1つとして注目を集めるヘアドネーションについて紹介していきました。

ここで紹介したサロンの数はまだまだ少数ですが、賛同する美容室・美容師が増え活動が広まることをキレイビズも心から応援しています。

これから働き先を探したい方の中でも、ヘアドネーションをはじめとした社会貢献への取り組みにサロンがどのように向き合っているか知りたいという方。
まずは、ご相談いただければ、エージェントが調査を行いますので、お気軽にご相談くださいね。

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