美容室の集客テクニック12選!新規・リピーター別の施策まとめ

「コンビニの数より多い」と言われる美容室。
店舗数は年々増加している、つまりライバルが増え続けているため、顧客の獲得はますます難しくなっていくでしょう。

集客合戦が過熱する昨今は、かつてのように美容師としての技術力の高さだけでは集客しづらくなっています。
安定して来店してもらうためには積極的な集客施策の打ち出しが必要です。

本記事では、美容室における集客テクニックを「新規顧客向け」「リピーター向け」に分けてご紹介します。
集客や経営に悩んでいるサロンオーナーや美容師の方はぜひ最後までご覧ください。

 

美容室の集客における3つのポイント

具体的な集客テクニックをお伝えする前に、まずは集客で押さえておくべき3つのポイントをご紹介します。

1.コンセプト・強みの洗い出し
2.ターゲットの設定
3.リピート率の向上

後ほど紹介する施策のすべてを実行することは難しいでしょう。
戦略なしで手当たり次第に試しても、残念な結果で終わってしまうことも。
以下で紹介するポイントを押さえたうえで、効果的な方法を見極めましょう。

 

1.強みの洗い出し

数ある美容室の中から選んでもらうためには、どの施策においても強みを明確にして打ち出す必要があります。
強みとは他サロンとの差別化要素のことで、来店の決め手になるものです。

・コンセプト
・主力となるメニュー
・各美容師の得意なスタイリング
・内装や雰囲気

など、美容室としての特長・ウリを洗い出しましょう。
自分たちでは気づかない、当たり前に感じていることが強みである可能性もあります。
長く通ってくれているお客様に、その理由や魅力に感じている点をヒアリングしてみるのもいいでしょう。

<強みの例>
・穏やかな店内で大人の方がゆったりと過ごせる
・美容師の価値観やトレンドを押し付けず、カウンセリングをもとに提案している
・雑誌やドリンクを豊富に用意している
・オフィス街の駅チカにあり夜遅くまで営業している など

このように文章で書き出しておくことで、集客施策を打つ際のブレがなくなります。

 

2.ターゲットの設定

どのようなお客様をターゲットにしているかによって、適切な集客方法や打ち出し方が変わってきます。
「いろんな人に来てほしい」からといってターゲットを定めていない(ターゲット範囲が広すぎる)と集客の方向性が分散してしまい、どの層に対しても訴求できない可能性も。
競合の数が多くなる、お客様とのミスマッチが起きるといったデメリットもあります。

・年齢
・性別
・居住地、勤務地
・職業
・普段の行動
・ニーズ
・予算
・来店頻度

などの要素を設定し、ターゲットを絞りましょう。
ひとりのお客様をイメージして具体的に決めるのがコツです。

<ターゲット設定の例>
・32歳の女性
・自宅からも職場からも電車で20分以内に来店できる
・トレンドに敏感で、1ヶ月に一度は来店したい
・安さよりもおしゃれさや手際の良さを重視
・カット、カラーに加えてヘッドスパも受けたい
・センスの合う美容師と話しながら施術を受けたい

なお、先述した美容室の強みとターゲットは一致させましょう。
両方を明確にすることで、アピールする文言やおすすめのメニューなどを揃えることができ、統一感のある集客を行えます。

 

3.リピート率の向上

マーケティング用語の「1:5の法則」をご存知ですか?
この法則は、新規顧客を獲得するには既存顧客の5倍のコストがかかることを意味します。
つまり、新規顧客の獲得よりも来店したことのある既存顧客のリピート促進のほうがコストを抑えられるということです。

リピーターを増やすためには顧客満足度を高める必要があります。
技術力や料金設定だけでなく、店舗の雰囲気や接客の質も含めた「またこのサロンに行きたい」と思わせるような居心地の良いお店作りや再来店のきっかけ作りが大切です。

また、リピート率を下げないために下記に当てはまるものがないかチェックしましょう
・お店の強みや特徴とターゲットがマッチしていない
・ターゲットと実際に来店する顧客の層にズレがある
・提供するサービスの価値と比較して価格が高すぎる
・顧客のニーズを叶える技術が不足している など

 

新規顧客向けの集客方法9選

ここからは、具体的な集客テクニックをお伝えしていきます。

オンライン(デジタル)とオフライン(アナログ)を含めてたくさんの方法があります。
事前に設定していたターゲットや強み、予算などに合わせて選んでください。
例えば、20〜30代のネットを頻繁に使う層にはSNSやWeb広告などのオンライン施策が適しているかもしれませんが、40〜50代のターゲットならチラシや紹介制度といったオフライン施策のほうが効果を期待できるでしょう。

効果が出やすいもの、時間や手間が少ないものから取り組むことをおすすめします。

 

ポータルサイトへの掲載

ホットペッパービューティー

全国の美容室が掲載されているポータルサイトへの登録は、最もメジャーな集客方法です。
多くのお客様がポータルサイト上で美容室を検索・予約を行うため、新規顧客との最初の接点になり得ます。

例えば次のようなポータルサイトがあります。

・ホットペッパービューティー
・楽天ビューティ
・Ozmall(オズモール)
・minimo(ミニモ)
・EPARKビューティー
・BEAUTY PARK (ビューティーパーク)

これらのサイトを利用する場合は掲載料がかかり、また膨大な数の美容室が掲載されているので競争率も高いです。
しかし、利用ユーザーが多くクーポンの発行もできるため、利用者層がターゲットと一致しているサイトを選べば集客力アップにつながります。

掲載時には美容室の基本情報だけでなく、キャッチコピーや店舗の強みなど検索にヒットするような目を引く情報も記入しましょう。

 

ブログの作成

美容室の基本情報(場所、営業時間、メニュー、予約方法など)を掲載したホームページを作成している美容室は多いです。
ホームページがあると美容室の信頼性が高まるものの、基本情報だけでは来店の後押しにはなりにくいでしょう。

より深い独自の情報を発信するなら、継続的に更新できるブログを作成することをおすすめします。

・美容師の紹介(得意な施術、経歴、資格、趣味など)
・ヘアスタイルやビフォーアフターの紹介
・お役立ち情報(ヘアケア方法など)
・お客様の声

上記のような情報をブログで発信することで、「どんなサロンなんだろう」「どんな美容師が担当してくれるのかな」という不安を解消でき、来店ハードルを下げられます。
また、SEOを意識した記事を作成できれば、検索上位に表示されて大きな集客効果を期待できる点もメリットです。

 

Googleビジネスプロフィールの作成

Google ビジネスプロフィール

「Google ビジネスプロフィール(Googleマイビジネス)」とは、Google検索やGoogleマップに表示される情報のことです。

・店舗名
・営業時間
・住所
・連絡先
・Webサイト
・店舗の写真

などの店舗情報に加え、利用者による口コミ投稿や口コミに対する返信、最新情報やメニューの掲載も可能です。
顧客と直接やり取りできるダイレクトメッセージ機能や、アクセス分析機能もあります。

Google ビジネスプロフィールは無料で利用でき、ポータルサイト・ホームページ・ブログなどのサイトよりも上位に表示されます。

 

SNSの活用

インターネット上で集客を行うならSNSの活用もマスト。
無料かつ気軽に利用できるので、ポータルサイトやブログよりも導入しやすい方法です。

・画像や動画で視覚的にアピールするなら「Instagram」
・ヘアスタイルやヘアケアに関する深い情報を発信するなら「YouTube」
・ビフォーアフターや企画系の動画で知名度を上げるなら「TikTok」
・ビジネスパーソンへの訴求や信頼度の向上を狙うなら「Facebook」
・文字情報を好むユーザーへの訴求や拡散力を狙うなら「X(旧Twitter)」

このように、各SNSごとに適したコンテンツの形式や利用ユーザーの層が異なるため、複数のSNSを使い分けるのも◎
発信する情報はターゲットに合わせた内容に絞り、特化したアカウントを作るほうが伸びやすいです。

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広告の出稿

認知を拡大するのに手っ取り早い方法といえば、広告出稿が挙げられます。
広告の種類は大きく分けてインターネットを介した「オンライン広告」と、介さない「オフライン広告」の2種類。

オンライン広告には、検索エンジンの検索結果で上位に表示されるリスティング広告やInstagramやXに掲載されるSNS広告などがあります。
予算やターゲットを絞って出稿でき、結果を数値で確認することも可能です。

オフライン広告には、テレビや雑誌などのマス広告、交通広告、屋外広告などがあります。
たくさんに人に見てもらえる一方で、コストが高い点がデメリット。
オフライン広告を出すなら、比較的少ない予算で取り組める地元のフリーペーパーへの掲載はいかがでしょうか。
地域密着型の美容室であればピンポイントで集客できます。

 

クーポンサイトへの掲載

クーポンサイトへの掲載も新規顧客の獲得に有効な手段です。
クーポンサイトとは、商品やサービスの割引クーポンを掲載・販売できるサイトのこと。
ポータルサイトと比較すると掲載している美容室(店舗)が少ない、新しいサロンやお得情報を探しているユーザーとの接点を作れる、他の方法ではアプローチできなかった層に訴求できるなどのメリットがあります。

デメリットは、クーポンを使用した来店が増えすぎると客単価が下がってしまうこと。
値引き価格が目当てで一度来店して終わり、とならないように、リピートにつながる仕掛け作りや価格以外の魅力のアピールが必要です。

 

チラシやDMの配布

近隣の方やインターネットを利用しない層への訴求なら、チラシやDM(ダイレクトメール)の配布がおすすめ。

・郵送する
・ポストに投函する(ポスティング)
・お店の近くや街頭で配る
・新聞の折込チラシとして入れる

などの方法があります。

チラシやDMには初回限定クーポンなどのお得な情報や、予約サイト・SNSなどのQRコードも載せることで、来店につながりやすくなります。
また、一度ではなく1ヶ月に1回ほどのペースで、タイミングを変えながら3回以上繰り返すのがポイントです(美容室来店のタイミングが人によってことなるため)。

 

紹介キャンペーンの実施

既存顧客に友人や知人を紹介してもらう方法も有効です。

広告費や運用の手間がかからず、口コミによって安心感も高まります。
他の集客方法に比べてリピート率も高い傾向にあります。

この方法では、紹介する人とされた人のそれぞれに割引クーポンやオプションなどの特典を設けることがポイント。
両者が得するキャンペーンを打ちましょう。

 

看板やPOPの設置

美容室の外に立て看板やPOPを設置することで、通りがかった人々の目に留まる可能性があります。
ひと目でどんなお店かわかるようなキャッチコピーや料金表を記載しましょう。
遠くからでも見やすいよう、情報量が多くなりすぎないように注意が必要です。

また、注目や興味を引くためにはデザインのおしゃれさは必須。
美容室の外観やコンセプトとマッチしたセンスの良い看板・POPを作りましょう。

※看板を設置する際は、法的に問題がないか確認してください。

 

リピーター向けの集客方法3選

先述のとおり、新規顧客を獲得できたらその後リピーターになってもらうための施策も欠かせません。
「髪のメンテナンスがしたい」「ヘアスタイルを変えたい」と思った時に選び続けてもらえるように、技術力・接客力の向上と合わせて以下で紹介する集客方法も取り入れてみてください。

 

メルマガやLINEの配信

再来店してもらうための仕掛けのひとつが、継続的な情報発信です。
フォローメールやお得な情報などを配信し、接点を持ち続けることで次の来店のきっかけを作ります。

情報を届ける方法には「メルマガ」や「LINE公式アカウント」が挙げられます。
前回の来店から数ヶ月が経過しているお客様に対して再来店を促す、クーポンや特別メニューを案内するなどの発信が考えられるでしょう。
メッセージを読んでもらえるように、関心を引くタイトルや文章の作成が必要です。

・◯月限定
・最新メニュー
・期間限定キャンペーン
・再来店5%オフクーポン
・先着◯様に◯◯プレゼント
・このLINEを受け取った人限定

など、メリットが伝わる文面を考えてみてくださいね。

 

メッセージのやり取り

LINE公式アカウントやSNSのDM、メールや電話などの方法で、顧客と直接コミュニケーションを取る方法もあります。
来店後のお礼メッセージやアフターフォローを送ることで親密度が上がり、再来店につながる可能性が高まります。
また、予約や問い合わせがスムーズになる点もメリットです。

存在を覚えていてもらうためにはこまめにメッセージを送ってリマインドすることが大切ですが、頻度が高すぎると逆効果になるため要注意。
お客様からの連絡をスルーしたり、不快にさせるようなメッセージを送ったりすると失客やクレームにも繋がりかねないので気をつけましょう。

 

クーポンやキャンペーンの実施

メルマガ・LINEの配信やメッセージのやり取りと合わせて、クーポンやキャンペーンといったお得情報で来店をプッシュする方法も有効です。

・お誕生日割引
・◯ヶ月以内の再来店で使えるクーポン
・来店◯回目まで使えるクーポン
・スタンプカード
・イベントキャンペーン(入学式シーズン限定、梅雨限定など)

など、再来店するきっかけ作りを行いましょう。

 

まとめ

ライバルが増え続ける美容室業界で生き残るためには、さまざまな試作の中から自分のお店に適した集客方法を選び、実践していかなくてはなりません。
新規のお客様を集めるのはもちろん、一度来店してくれたお客様のリピート来店を促す必要もあります。

SNSの活用やポータルサイトへの掲載といったオンライン施策と、チラシの配布や紹介制度の導入などのオフライン施策を組み合わせて、集客力アップを目指しましょう。

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