ネイリスト必見!ネイル道具の種類と使い方&選び方ガイド

ネイルアートやケアの仕上がりは、技術だけでなく「道具選び」によっても大きく左右されます。

ネイリストとしてのスキルを活かすためには、正しい道具の選び方やその使い方をマスターすることが欠かせません。

 

とはいえ、ファイルやプッシャーといったツールから、カラージェル、衛生用品まで道具の種類は多岐にわたります。

「何から揃えればいいかわからない」「どうやって選ぶべき?」など迷うこともあるでしょう。

 

そこで本記事では、プロフェッショナルなネイル道具の種類や使用方法、選ぶ際にチェックするポイントなどを詳しく解説します。

現役ネイリストさんやこれからネイリストを目指す方はぜひ最後までご覧ください。

 

ネイル道具の基本セット

 

ネイリストはお客様の健康な爪を保つことと、ニーズに合わせた幅広いネイルサービスを提供することが仕事です。

まずはネイルサロンでも使用される主要な道具一式を揃え、それぞれの道具の特性を理解して練習を積み重ねることでスキルを磨きましょう。

 

ネイルケアに必要な道具

不要な角質や甘皮などを除去して爪やその周りの状態を整えることで、健康的な爪が育つようになるとともに、その後のネイルアートの持ちも良くなります。

 

ネイルファイル

 

ネイルファイルとは、爪の長さや形を整えたり、爪の表面を磨いたり、ジェルネイルをオフしたりする道具のこと。

いわゆる「やすり」です。

斜め45度の角度で爪に当て、力を入れすぎずに一定方向に動かします。

 

ネイルファイルの目の粗さは「グリッド(G)」という単位で表記し、グリッド数が大きくなるほど目が細かくなります。

100G〜240Gのものをいくつか用意し、用途によって使い分けるとよいでしょう。

 

自爪の長さや形を調節する薄型の「エメリーボード」、ジェルやスカルプチュアを削る「アクリルファイル」、爪の表面をなめらかにする「ソフトファイル」、表面を磨く「シャイナー」などの種類があります。

 

バッファー

 

バッファーとは、施術前に爪の表面の凹凸をなめらかに整え、ジェルやポリッシュの密着度を高める道具です。

爪の形を整えるのに適した100G〜180Gのものに対し、表面を仕上げるバッファーは240G以上の細かいものが適しています。

 

素材の種類としてはスポンジタイプやペーパータイプがあり、形状は長方形やブロック型などがあります。

用途や使いやすさに応じて選ぶのがよいでしょう。

1つで複数の用途に対応できる、粗目・中目・細目が一体化したバッファーも存在します。

 

プッシャー

 

プッシャーとは、甘皮(キューティクル:爪の付け根にある薄い皮膚)を押し上げて除去しやすくする道具です。

甘皮を処理することで、爪の水分や油分が失われて乾燥しやすくなったり、ささくれが出来てしまったりすることを防ぎます。

 

爪の根元や表面を整えるだけでなく、ネイルオフでふやかしたジェルネイルをこそげ落とす際にも使えます。

 

プッシャーを使用する際は、爪や皮膚を傷つけないように軽く押し上げるのがコツ。

また、フィンガーボールにお湯を入れて爪を浸し、甘皮を柔らかくしてから使用すると負担が少なくなるでしょう。

 

ニッパー

 

ニッパーとは、プッシャーで押し上げた余分な甘皮をカットする、あるいは硬くなった角質を除去するときに使う道具です。

刃先の大きさや切れ味はさまざまですが、鋭くて握りやすいニッパーがおすすめ。

 

ただし、切れ味の良いニッパーが不安な方は、技術レベルに合わせて使い分けるとよいでしょう。

 

ウッドスティック

 

ウッドスティックとは、はみ出たジェル・ポリッシュを取り除いたり、爪にストーンやパーツを乗せたりする際に使う道具です。

木でできたスティックで、先端に薄くちぎったコットンを巻きつけることで甘皮処理にも使えます。

 

キューティクルリムーバー

 

キューティクルリムーバーとは、硬くなった甘皮を柔らかくして、取り除きやすくするための液体状のケア用品です。

爪の根元に少量塗布して数分間放置することで、プッシャーやウッドスティックで甘皮を押し上げやすくなります。

 

ネイルオイル

 

ネイルオイルとは、爪やその周りの皮膚に潤いを与え、健康的で美しい爪を維持するための保湿ケア用品です。

 

爪のひび割れや逆剥けの原因になる乾燥を防ぎ、爪を強化して割れや欠けを防止してくれます。

また、生えてくる自爪の健康を保ったり、ジェルネイルを長持ちさせたりする効果も期待できます。

 

爪の表面や甘皮部分に塗布し、指先で優しくマッサージするようにオイルをなじませましょう。

 

エタノール

 

エタノールとは、手指の消毒や道具の清掃、油分のオフやはみ出たジェル・ポリッシュの拭き取りなどに使用する液体です。

 

コットンやガーゼに染み込ませて爪を拭き取ったり、道具に吹きかけて消毒したりします。

ポンプ式の容器に入れておくと使いやすく、施術中も手早く対応できます。

 

ジェルネイル関連道具

ネイルサロンで一番人気の施術といえば、ポリッシュ(マニキュア)に比べて持ちがよいジェルネイル。

爪のトラブルを防ぐために、きちんとした道具を正しい方法で使用しましょう。

 

カラージェル

 

カラージェルとは、ベースジェルを塗布したあと、爪に色を塗るためのジェルです。

 

ポリッシュと違い、スパチュラや爪楊枝などを使って複数の色を混ぜ合わせて使用することもできます。

オリジナルカラーを作れるだけでなく、クリアジェルと混ぜて透け感を出したり、ラメを混ぜて輝くカラーを作ったりと自由度が高い点が魅力です。

 

最初は白と黒、三原色(マゼンタ・シアン・イエロー)を揃えておくと◎

発色や耐久性の高いものを選びましょう。

 

ベースジェル

 

ベースジェルとは、最初に塗る透明のジェルです。

爪の凹凸をカバーしてカラージェルの密着を高めたり、爪を保護してカラージェルの色素沈着を防いだりする役割があります。

 

トップジェル

 

トップジェルとは、カラー・アートが終わった後の仕上げに塗る透明のジェルです。

 

爪の表面にツヤを出すと同時に、カラージェルの色落ちやパーツの剥がれを防止して耐久性を向上させてくれます。

また、ネイルアートの途中でストーンやパールなどの装飾を固定したり、他のカラーやラメと混ぜたりする際に使用する場合もあります。

 

トップジェルには、マットな仕上がりになるツヤ消しタイプや、未硬化ジェルが出ない拭き取り不要のノンワイプタイプを含め、さまざまな種類が存在します。

 

ジェルブラシ

 

ジェルブラシとは、爪にジェルを塗布する際に使用する筆です。

容器のフタ部分が筆になっているポリッシュと違い、一般的にジェルは別途ブラシを用意する必要があります。

 

比較的広い範囲を塗れる「フラットブラシ(平筆)」、細かいアートに使える「ライナーブラシ(細筆)」、筆先が丸くて角のない「オーバル筆」など毛先の形や毛質はさまざま。

ベースジェル用やトップジェル用、カラージェル用、アート用など用途によっても種類が分かれています。

いくつか揃えておくと便利です。

 

使用後はジェルを筆からしっかり拭き取り、キャップをして保管しましょう。

 

硬化用ライト

 

ジェルネイルはポリッシュと違い、塗っただけで自然に乾いたり固まったりすることはありません。

LEDライトやUVライトなどを当て、硬化させる必要があります。

使用するジェルの性質を確認し、対応しているライトを選びましょう。

 

硬化用ライトはワット数が高いほど硬化時間が短く、作業時間を短縮できます。

最近では持ち運べるポータブルライトも登場しており、狭いスペースや出張ネイルでの施術にも便利です。

 

ジェルクリーナー

 

ジェルネイルはライトを当てて硬化させた後、ベタベタとした硬化しきれない層が残ります。

ジェルクリーナーとは、未硬化ジェルを拭き取るために使用する液体です。

 

コットンやガーゼにジェルクリーナーを染み込ませ、爪を優しく拭き取ることで、表面をなめらかに整えてツヤのある仕上がりになります。

 

ポリッシュ関連道具

ポリッシュは、ジェルネイルに比べて気軽に色を変えられる点が人気です。

 

カラーポリッシュ

 

カラーポリッシュとは、一般的に「マニキュア」と呼ばれるアイテムで、爪に色や光沢を付けるための液体の塗料です。

ジェルネイルと違い硬化の必要がなく、オフの際もアセトンが含まれる除光液で簡単に拭き取れます。

 

カラーポリッシュには透け感のあるシアータイプ、マットタイプ、ラメ入り、メタリック、パール感のあるものなど、さまざまな種類があります。

選ぶ際は速乾性や発色のよさ、ハケの塗りやすさなどをチェック!

ハケは、扇状に広がっていて爪のキワまで塗りやすい「平筆タイプ」や、まとまりがあって一度にたっぷり塗れる「丸筆タイプ」などがあります。

 

ベースコート

 

ベースコートとは、カラーポリッシュの前に塗り、爪の凹凸や色味を整える液体です。

ポリッシュの密着性を高めたり、発色を良くしたりすると同時に、自爪を保護して色移りを防ぎます。

 

トップコート

 

トップコートとは、カラーポリッシュが完全に乾いた後、上から重ねて塗る仕上げ用の液体です。

爪をコーティングしてツヤを出し、ネイルアートを長持ちさせる効果があります。

 

ネイルオフに使う道具

ネイルオフでは、余分な部分を削る・自爪を薄くする・お客様の爪や皮膚を傷つけるなどのトラブルが起きないように注意。

正しい知識と技術を身につけ、以下の道具を使って丁寧にオフしましょう。

 

ジェルリムーバー

 

ジェルリムーバーは、ジェルネイルやアクリルスカルプをオフする際の専用液。

使用方法は以下のとおりです。

 

1.ネイルファイルで爪の表面に傷をつける

2.リムーバーを染み込ませたコットンを爪に乗せる

3.リムーバーが蒸発しないようにアルミホイルで包む

4.時間が経ったらプッシャーやウッドスティックなどを使い少しずつ削ぎ落とす

 

アセトンが含まれたリムーバーを使用する場合、揮発性の高い成分なので換気をしっかり行いましょう。

爪に優しいアセトンフリータイプや、保湿成分が配合されているものも存在します。

 

ポリッシュリムーバー(除光液)

 

ネイルポリッシュの場合、リムーバーを沁みこませたコットンで拭き取ればオフできます。

こちらも使用する際は換気が必要です。

 

ネイルマシン

 

ネイルマシンとは、ジェルネイルを削ったり、爪の表面をやすったりできる電動のサンディングマシンです。

ヤスリの部分を付け替えれば、甘皮処理などさまざまな用途に使用できます。

 

先述のネイルファイルでも代用できますが、このマシンがあると施術スピードがアップするでしょう。

 

施術を快適にする補助道具

施術の効率を上げるために、以下の補助道具もあると便利です。

 

ネイルトレー

 

使用する道具やジェル、ポリッシュなどを整理して置くためのトレー。

作業中に必要なものをすぐ取り出せるため、効率がアップします。

 

テーブルライト

 

爪の細部まで明るく照らすためのライト。

色味の確認や正確な施術に役立ちます。

 

アームクッション(ハンドレスト)

 

お客様が手を安定して置けるようにするクッション。

長時間の施術でも楽に過ごしていただけるとともに、細かい作業がしやすくなります。

 

プロ用のネイル道具を選ぶポイント

 

ネイル道具の品質は仕上がりの良さやお客様の満足度に直結します。

ネイリストにとって道具は手の延長線のような存在であり、選ぶ道具次第で施術のクオリティーが大きく変わります。

 

道具を揃える際は値段やブランドを見るだけではNG!

以下のポイントを押さえて選び、信頼されるネイリストを目指しましょう。

 

安全性

ネイル道具はお客様の爪に直接触れるものです。

そのため、使用する道具の安全性を最も重視しましょう。

 

安価な道具には、安全性が確認されていない素材や成分が使われている場合も。

信頼できるブランドやメーカーの製品を選ぶと安心です。

 

使いやすさ・快適性

 

長時間の施術に耐えられるよう、握りやすいものや疲れにくい形状の道具を選びましょう。

 

実際の使いやすさは商品情報だけで判断するのが難しいため、ネットのレビューや口コミを参考にしたり、先輩ネイリストや同僚からのアドバイスを聞いたりすると失敗しにくいです。

 

コストパフォーマンス

 

初期費用を抑えたいからといって安価な道具を選ぶと、耐久性に欠ける場合があります。

「安かろう悪かろう」という言葉のとおり、すぐに壊れてしまったり、仕上がりが悪くなったりするものには気をつけなければなりません。

 

価格だけで判断せず、品質やレビューを確認し、長期的な視点でコストパフォーマンスの良い商品を選びましょう。

一度にすべてを揃えるのではなく、必要に応じて少しずつ買い足す方法もあります。

 

セット購入

 

最初は複数の道具がセットになったオールインワンキットを購入し、さまざまな道具を使ってみてから、道具選びにこだわるのもいいでしょう。

 

  • ネイルスクールのセット
    講師が厳選したプロ仕様の道具が揃っているセットで、初めての方でも安心です。
    希望金額に応じて内容を調整してくれるスクールもあります。

 

  • 検定用のセット
    特定のネイル検定に対応した道具が揃っているセットです。
    本番と練習とで同じ道具を使えるので、自信を持って試験に臨めます。

 

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まとめ

プロのネイリストにとって、道具の選び方や使い方はスキルの向上と同じくらい重要です。選ぶ道具次第でネイルの仕上がりや施術の効率がガラリと変わります。

 

ひいては、お客様の満足度にもつながる要素です。

技術を最大限引き出してくれるような、あなたにぴったりな道具を選んで、よりクオリティーの高いネイルサービスを提供しましょう。

 

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